V6、日向坂46、THE RAMPAGE、SKY-HI、きゃりーぱみゅぱみゅ………10月26、27日リリースより新譜5作をレビュー
毎週のリリース作の中から注目作品をレビューしていく連載「本日、フラゲ日!」。今回は10月26日リリースのV6『Very6 BEST』、10月27日リリースの日向坂46『ってか』、THE RAMPAGE from EXILE TRIBE『LIVING IN THE DREAM』、SKY-HI『八面六臂』、きゃりーぱみゅぱみゅ『キャンディーレーサー』の5作品をピックアップした。(編集部)
間もなく“約束”の11月1日だが、V6、本当に解散してしまうのか? 彼らのベストアルバム『Very6 BEST』には、「愛なんだ」「WAになっておどろう」といった往年の名曲が目白押しだが、本作にこそ収録されないまでも、先月に発表したばかりのアルバム『STEP』には、KOHHやU-LEEらヒップホップ界隈の手練れを迎えるなど、数あるジャニーズのなかでも幅広い才能と交流することに積極的な彼ら。今作に収録される未音源楽曲である、Micro(Def Tech)作詞の「Full Circle」や、KREVAプロデュースの「クリア」もまた見事なだけに、とても1週間後に解散を控えるグループとは思えないほど、優れた音楽的感性を持っている集団だ。ただ、多くのファンに愛されたままその物語に幕を閉じるのも、恵まれた選択なのだろう。我々も〈ふりむいてばかりいちゃ だめ〉だ。(一条)
日向坂46の新シングル『ってか』より、本稿で特筆したいのは通常盤収録の全員曲「アディショナルタイム」。乃木坂46「僕は僕を好きになる」で杉山勝彦と共編曲を務めた石原剛志と、内田真礼や伊藤美来らフレッシュな声優アーティストと好相性を発揮するシンガーソングライター・RIRIKOの共作編曲による一曲だ。恋人関係が終わらんとする今、その焦りや切なさを強調するように、Bメロでビートを抜き差ししたり、楽曲の盛り上がる手前でL-Rのパンを施したりと、全体的な音使いを含めて繊細でギミックに長けたアレンジが光る。さらにサビでは、秋元康の詞によく見られる〈Oh...〉.に、スケール感ある流れを添える場面も。日向坂46のユニゾン歌唱とも親和性が高いことも付け加えて、こうした名曲を今後も量産してほしい。(一条)
メンバーの川村壱馬、吉野北人、浦川翔平、藤原樹が出演するTVCM「バイトルPRO」のために制作された表題曲「LIVING IN THE DREAM」は、現行のローファイ・ヒップホップの潮流を捉えつつ、日本の音楽マーケットにアジャストさせた楽曲。ゆったりと流れるフロウ、チルなトラックメイクを含め、余裕感にどっぷり浸ることができそう。歌詞のテーマは“夢”。現実と理想のギャップに悩むことがあっても、その瞬間をしっかり楽しみながら、自らが望む場所に向かって進んでいきたいーーそんな思いを真っ直ぐに描き出している。そしてMVでは、色彩豊かなライティングのなかで、飾ることなくナチュラルにパフォーマンスする姿を撮影。楽しそうな笑顔、セクシーな表情など、彼らの等身大の魅力を体感できる映像だ。(森)