iri、もさを。、Ado……“会いたい”気持ちを素直に歌った恋愛ソングに注目集まった理由
上記で紹介した二曲とはまた違った視点から“会いたい”気持ちを歌ったのは、2020年10月に配信限定リリースされた初のオリジナルソング「うっせぇわ」でブレイクを果たしたAdo。彼女の6thシングルとしてリリースされた「会いたくて」は、映画『かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~ ファイナル』の挿入歌としてシンガーソングライターのみゆはんが書き下ろした。映画は互いに思い合っているのに、プライドが高く告白できない男女の姿を描いた作品で、挿入歌の「会いたくて」も“両片思い”の状況を歌ったラブバラードとなっている。
iriやもさを。の曲は切ない気持ちにとことん寄り添った歌詞が印象的だ。一方、Adoの曲は最後に〈今走っていくから ブレーキかける前に〉というフレーズで締めくくられており、一歩踏み出す勇気を与えてくれる側面も持つ。Adoの優しくも力強い歌声に鼓舞されたリスナーも多いだろう。9月末で19都道府県に出された緊急事態宣言とまん延防止等重点措置が解除され、少しずつ取り戻されつつある日常。とはいえ、まだ完全に元通りとは言えない中で、次世代の音楽シーンを担うアーティストが「会いたい」気持ちを歌った恋愛ソングはリスナーの心の支えとなるはずだ。