佐藤寛太、青柳翔、鈴木伸之……劇団EXILEによる歌声を堪能 『JAM -the drama-』4曲の聴きどころを解説
そんな青柳演じるヒロシによる3曲目「儚」は、かつて恋人だった〈あなた〉への思いを募らせるメロウなムード歌謡。文字通り儚く切ない心残りを表現するメロディ、サックスのフレーズ、そして何より、他の楽曲よりいっそう甘くエモーショナルな青柳の歌声が印象に残る1曲だ。
トレーラー映像を見るとなおさらそう感じられるのだが、この「儚」を聴くにあたっては、やはり映画『jam』で強いインパクトを残したヒロシと向井昌子(筒井真理子)の関係に思いを馳せずにはいられない。愛憎を経て、ドラマではパートナーとして程良い距離感ができたように映るヒロシと昌子。だがこの曲を聴くとそれでもどこか歪で、容易に割り切れない感情もあるのかもしれない……などと、想像を掻き立てられた。
4曲目「君のすべてに僕はなる」は寡黙な青年・川崎テツオを演じる鈴木伸之が歌うアコースティックナンバーであり、自分自身を“激変”させた恋の相手・大石ラリア(恒松祐里)に対するテツオの思いが込められた1曲。生まれて初めて抱いた感情を綴った温かみのある詞、優しく力強い鈴木の歌声が、弾き語りという最小限の形態により、最大限に活かされている。
作中でこの曲が歌われる場面は、ドラマ本編の中でもひときわ叙情的だ。テツオのライブ演奏が2人のシーンと重なることで、どのようにして惹かれ合い、絆を深めていったのかが明瞭に伝わる。物語の演出という面では、最も深く作品と呼応した楽曲と言えるだろう。
劇団EXILEには歌唱表現に定評のある者が多く、今回発売された音源では、その実力が大いに活かされる形となった。なお、10月16日から『JAM -the project-』の出演者たちがドラマの世界観そのままに、舞台でパフォーマンスする『JAM -ザ・リサイタル- 』の公演が始まっている。11月11日の東京公演にはドラマ本編にも出演した純烈のゲスト出演も告知された。ドラマ本編からさらに発展したエンターテインメントを見せてくれることは間違いないだろう。
■概要
【商品名】
「JAM -the drama-」ミュージックカード(読み:ジャム ザ ドラマ ミュージックカード)
【発売元】
LDH Records
【公式サイト】
http://r.tribe-m.jp/jam_official/
【販売価格】
1枚(4曲入り)¥1,000(税込)
【ミュージックカードサイズ】
縦85mm × 横54mm
【販売形式】
全9種/ランダムでの販売となり、カードの絵柄は選択不可
【収録曲】
NEED UR LOVE / BIRTHDAY BOYS
作詞:AMBASS,Norihisa Hiranuma
作曲:SKY BEATZ,MARIA MARCUS,RICO GREENE
キャモン! / ジャッカル(青柳翔、SWAY)
作詞:SABU
作曲:THE OTHER
儚 /横山田ヒロシ(青柳翔)
作詞:Norihisa Hiranuma,Shohei
作曲:THE OTHER
君のすべてに僕はなる / 川崎テツオ(鈴木伸之)
作詞:SABU
作曲・編曲:Misty mint
LDH公式YouTubeチャンネル:https://www.youtube.com/results?search_query=LDH