BTS、2年ぶりオフラインコンサートに高まる期待 『グローバルシチズンライブ』『Run BTS!』でも変わらぬ歌を楽しむ心
そして、最大の理由はやはり彼ら自身が歌うことを誰よりも楽しんでいるからにほかならない。どんなにパフォーマンスを披露するスケールが大きくなったとしても、その基本的なスタンスが変わっていないこと。V LIVEで配信されているリアリティ番組『Run BTS!』のEP.152、153では7人が懐かしいアニメソングのイントロクイズや、リレー形式での歌詞暗唱、そして50曲の中からランダムで思い出ソングをカラオケする姿が映し出された。
JUNG KOOKがOutsiderの「Loner」で見事なラップを披露して兄たちから「どうやって覚えたの?」とさすがの黄金マンネっぷりを見せつけたかと思いきや、今度はRMが涙を流す勢いで感情を込めてNAULの「Memory Of The Wind」を歌い上げる。Vの持ち前のバリトンボイスが響き渡ると、今度はいつの間にかコーラス部隊が構成される。さらに、J-HOPEを中心に一同我慢できないといわんばかりに踊り出す。世界中からその歌声が熱望されている彼らと、カラオケに来ているような贅沢な時間。さらにSUGAの振り切った歌いっぷりに、宴会寸劇もスタート。JINとJIMINがミネラルウォーターを焼酎に見立てて酌み交わし、肩を組んで合唱するなど全員ノリノリだ。
そのうえ今回の総合得点が低かったSUGAと道連れとなったRMが、541メートルの高さを誇る高層タワーのスカイブリッジを渡るという罰ゲームに挑んだときも、彼らは揺れる不安定な橋の上で「Permission to Dance」を楽しそうに歌い踊ったのだ。実に見上げたエンターテイナー魂。だが、歌とは本来その伝えずにはいられない魂を表現する手段のひとつ。彼らが歌を楽しむ心がある限り、私たちに前向きなパワーが届くということなのだろう。
世界を舞台に誰もなし得なかったステージを創り上げていく姿と、宴会を共にしたような親近感で歌う楽しさという原点を見せてくれる姿と。BTSが持つ魅力の振れ幅は、彼らの活躍と共にさらに広がりを見せてくれそうだ。11月27日、11月28日、12月1日、12月2日に米・ロサンゼルスで、2年ぶりとなるオフラインコンサート『BTS PERMISSION TO DANCE ON STAGE - LA』を開催することが発表された。彼らが心から歌を楽しむ姿を直接目に焼き付けることができる日も近いと思うと、今から期待に胸が弾む。