宗像明将のチャート一刀両断!
乃木坂46、今年3枚目のシングルが大差でチャート首位獲得 開放的なメロディ&ボーカルで風通しの良い1枚に
参照:https://www.oricon.co.jp/rank/js/w/2021-10-04/
2020年はコロナ禍でCDシングルは『しあわせの保護色』しかリリースできなかったものの、2021年に入り『僕は僕を好きになる』『ごめんねFingers crossed』と順調にリリースしている乃木坂46。今年3枚目となるシングル『君に叱られた』も、2021年10月4日付のオリコン週間シングルランキングで1位を獲得し、コロナ禍でも50万枚を超える安定したセールスを記録しています。
タイトルナンバーである「君に叱られた」は、youth caseが作曲。いまや乃木坂46の新たな代表曲である「I see...」を作曲した人物です。編曲は石塚知生が担当しており、オールディーズ風の男声コーラスがハーモニーを加えつつ、サビの開放感へと突き進むかのような楽曲構成を聴かせます。表面的にはソウル/ファンク要素は薄いものの、ギターのリズムの刻み方、間奏のオルガンの音色には、かすかにブラックミュージックの香りも。タイトルナンバーとしてあえてシンプルな爽快さを志向した楽曲とも感じました。
カップリングの「やさしいだけなら」を歌うのは、生田絵梨花、久保史緒里、賀喜遥香。平賀伸明の作曲によるメロディがボーカルと重なったときに生み出される濃厚な歌謡色には驚きました。編曲の野中“まさ”雄一は演歌も手がけているだけに、ドラマティックなサウンドの生み出し方は手慣れたものです。
「やさしいだけなら」は、人気YouTubeチャンネル「THE FIRST TAKE」でも生田絵梨花、久保史緒里、賀喜遥香が歌唱しています。私はこの動画を見たとき、生田絵梨花が出演したミュージカルを初めて見た2019年、彼女のボーカルに衝撃を受けたことをありありと思い出しました。楽曲の歌謡色に対して、生歌で見事に張り合う3人の歌声が堪能できる楽曲です。