Wakana、美しい歌声で呼び起こす記憶の中の原風景 多彩なカバーでメッセージ伝えた『Wakana Anime Classic 2021』

Wakanaが呼び起こす“記憶の中の原風景”

 観客が心の中で一緒に歌い、大きな手拍子が沸き起こったTM NETWORK「Get Wild」(アニメ『シティーハンター』エンディングテーマ)やスピッツ「君は太陽」(映画『ホッタラケの島 〜遥と魔法の鏡〜』主題歌)で盛り上がった後、Wakanaは「いろんな形で音楽が届けられることに感謝しながら、このコンサートもずっとずっと続けていきたいなと思います」と決意を表明。最後に、「私自身、昨年、この歌詞のことをすごく考えました。『私に何ができるのかな』と自分に問いかけながら、目の前の人にこの思いが全部届くように歌います」と語り、映画『天気の子』のために書き下ろされたRADWIMPSによる7分近い大曲「愛にできることはまだあるかい」を熱唱。マイクを両手でしっかりと持ち、葛藤や苦しみを乗り越えた愛で満ちた歌声をフロア中に響き渡らせて、本編の幕は閉じた。

 アンコールでは、「レコーディングするまで知らなかったけど、聴けば聴くほど、全てが詰まってる」というアニメ『はじめ人間ギャートルズ』エンディングテーマ「やつらの足音のバラード」で、ピアノ伴奏のみで地球と生命の誕生を物語り、「また、いろんなライブでお会いするのを楽しみにしています」と挨拶。「子供の頃に(映画を)見てから、とても大好きな歌。この曲を聴くたびに胸が熱くなります。そして、音楽の旅も同じように終わらせないで、ずっとずっと続けていきたいと思う曲です」と伝え、『映画ドラえもん のび太のドラビアンナイト』主題歌「夢のゆくえ」をトリオ編成で披露し、Wakanaは優しく温かく歌唱した。全14曲を歌い終えた彼女は「ほんとに名残惜しいです。まだ歌いたいです。もっともっといろんな曲を皆さんにお届けできるように頑張りますので、またどこかでお会いできますように」とライブに対する熱意を伝え、再会の約束をしてステージを後にした。

 なお、本公演は昼・夜公演ともに、9月11日23時59分までアーカイブ視聴が可能となっている。昼公演では彼女が「憧れの人」と公言する映画『風の谷のナウシカ』のシンボルテーマソングも歌われているなど、セットリストが一部異なるため、気になる方はぜひ早めにご視聴いただきたい。また、次回ライブもすでに決定しており、武部聡志を音楽監督とキーボードに迎え、10月23日にビルボードライブ大阪、11月13日にビルボードライブ横浜での公演が予定されている。

 インタビューでも「ライブをライフワークにしたい」(※1)と力強く語っていたWakana。伸びやかで美しい歌声を、より間近で体感できるビルボードライブ公演を楽しみに待ちたい。

※1:https://realsound.jp/2021/08/post-832990.html

■セットリスト
『Wakana Anime Classic 2021』
2021年9月4日(土)紀尾井ホール
昼公演:13:00開場 / 14:00開演
夜公演:17:30開場 / 18:30開演

<昼公演>
M01 やさしさに包まれたなら
M02 風の谷のナウシカ
M03 いのちの名前
M04 風のとおり道
M05 君をのせて
M06 時には昔の話を
M07 Rain
M08 When She Loved Me
M09 僕らの夏の夢
M10 Get Wild
M11 君は太陽
M12 愛にできることはまだあるかい
EC01 やつらの足音のバラード
EC02 カントリー・ロード

<夜公演>
M01 やさしさに包まれたなら
M02 君をのせて
M03 いのちの名前
M04 風のとおり道
M05 もののけ姫
M06 時には昔の話を
M07 Rain
M08 歌うたいのバラッド
M09 僕らの夏の夢
M10 Get Wild
M11 君は太陽
M12 愛にできることはまだあるかい
EC01 やつらの足音のバラード
EC02 夢のゆくえ

アーカイブ期間:9月11日(土)23:59まで視聴可能
配信メディア:イープラス「Streaming+」
オンライン配信視聴券:¥3,500(税込)
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