ミュージカル『♯チャミ』インタビュー
剛力彩芽×Dream Ami×丘山晴己×石井一彰『♯チャミ』インタビュー 補い高め合う関係性ならではの“様々な初挑戦”
チャミに見出した“人間らしい心”
ーー剛力さんとAmiさんはご自身が演じるミホ/チャミについてのイメージなどはありますか?
剛力:ミホは台本だけを読んだ時、内気で世間と上手く噛み合っていない子だと思っていたんです。でも稽古しながら演じていると、そんなこともなく、今の自分を受け入れられないだけだと分かりました。演じれば演じるほど印象が変わっていく気がしますね。
Ami:物語のなかではミホがチャミに憧れていますが、私は逆にミホに憧れる部分があるんです。最初はミホの方がかわいそうな感じで描かれますが、最終的にはチャミの方がかわいそうなのではないか……とも思ったり。
剛力:あとは(井阪郁⺒&反橋宗一郎が演じる)キム・コデに対してだと、彼女は素でいられるんですよね。自分を見せられる場所と上手く付き合えない場所がある、というのも共感しやすいのかなと思います。
Ami:人それぞれ感じ方が異なると思うので、観ている人がどう感じるのかも楽しみです。
ーーチャミについては?
剛力:チャミは作り上げられた人形のような感じで、完璧に歌を仕上げなきゃと思っていました。でもいざ演じてみたり、演出家の田尾下さんと話していくなかで「完璧でいなきゃいけない」とか「みんなに好かれて当たり前」と感じている女の子なんだなと気づいていきました。
Ami:私もチャミは「The 完璧な人」というイメージでした。何でもスマートにこなす、誰もが憧れる人なのかなと。でも何度も台本を読んでいくと「あれ、じゃあなぜここで心が動いたんだろう?」と考えさせられるんです。それによって、AIや作られたものではなく、人間の心を持っているんだと全員が理解できたタイミングもあって。
剛力:「完璧に見せる」って、SNSをやっていると誰もが縛られてしまうことですよね。共感されづらいかなと最初は思っていましたが、意外にドキっとしたり、人間らしいキャラクターなので、もっと深堀りしながら演じていけたらと思っています。
Ami:私も二人の違いを演技力で表現できるように頑張りたいです。
登場人物の心情が表れた音楽にも注目
ーー注目すべき点として、ラップやロック、K-POPなど幅広い音楽も準備されているということですが。
丘山:そうですね。色々なジャンルの歌があるのですが、キャラクターに当てはめられた音階があったりして魅力的なんです。僕たちも一度耳にするとメロディが離れなくなるんですよ。皆さんが聴いたことある曲も出てくると思うので、楽しみにしてほしいです。
石井:僕らがラップバトルをするシーンもあります。世代的にカラオケでDef TechやRIP SLYMEを歌ったりはしていましたが、実際に舞台でラップをするのは初めてなので楽しみです。良い曲が多いので、最後まで楽しんでいただけると思います。
Ami:どの曲も印象的ですが、キム・コデと歌う究極に甘酸っぱい曲がすごく良いんです。韓国語で聴いていた時は歌詞まで分からず、メロディとして素敵だと思っていましたが、日本語詞も素晴らしいんですよ。自分も背中を押されるし、あのシーンは大好き。チャミとミホの両方を演じていなかったら「あの曲も歌いたかったな」と思っていたはずなので、Wキャストで良かったです。
剛力:ミホの冒頭の曲は低いメロディなのですが、後半からは心情の変化とともにキーが高くなっていくんですよ。私は高い音が苦手なので「ミホ、なぜここでキーが上がった?」という部分がいくつかあります(笑)。そこは頑張らなくてはいけませんが、歌にも人物の心が表現されていて演じやすいなと思ってます。
ーーでは最後に、それぞれ見どころや意気込みを教えてください。
丘山:今回のミュージカルは、お客さんが身近に感じるところにメッセージがたくさんある気がしています。できるだけ多くの人に観てもらって、共感してもらえたら嬉しいですね。
石井:ミホはチャミを変化させて、ミホとチャミがジニョクを変化させるという風に、誰かが誰かを変えていくのが見どころです。舞台が終わるまでそれぞれが変化していくので、そこも魅力だと思っています。
Ami:ハッとさせられるセリフがところどころにあるので、きっと心に残るはずです。それから半分以上は歌なので、音楽でとにかく楽しんでもらいたいと思います。あとジニョクが良いスパイスになっているので、注目してもらいたいです。
剛力:このご時世ですから、観に来ていただけるだけでもありがたいです。来ていただけるとカンパニーの仲の良さが伝わると思います。それだけで笑顔になっていただけるんじゃないかなと。あとは観る人によって感じ方が変わる作品だと思うので、ある意味で「ここは絶対に観て」と言いたくないんです。自分なりの感想を話してもらえるような作品になったら嬉しいですね。初ミュージカルがこの作品で良かったなと改めて感じています。
■公演情報
公演タイトル : ミュージカル『#チャミ』
公演日時:2021年9月9日(木)〜9月21日(火)22回公演予定
会場 : 自由劇場
作詞:チョ・ミンヒョン
作曲:チェ・スルギ
キャスト:剛力彩芽、Dream Ami、反橋宗一郎、井阪郁巳、丘山晴己、石井一彰
日本版台本/演出:田尾下 哲
日本語翻訳/訳詞:安田佑子
音楽監督:宮崎 誠
振付:石岡貢二郎(K-Dance Nexus)
歌唱指導:モリモトマサミ
主催/企画制作:LDH JAPAN
チケット料金:全席指定 ¥9,900税込
【日程】
9月9日(木)開場18:00 / 開演19:00
9月10日(金)開場18:00 / 開演19:00
9月11日(土)開場12:00 / 開演13:00、開場17:00 / 開演18:00
9月12日(日)開場12:00 / 開演13:00、開場17:00 / 開演18:00
9月13日(月)開場18:00 / 開演19:00
9月14日(火)開場13:00 / 開演14:00、開場18:00 / 開演19:00
9月15日(水)開場13:00 / 開演14:00、開場18:00 / 開演19:00
9月16日(木)開場18:00 / 開演19:00
9月17日(金)開場13:00 / 開演14:00、開場18:00 / 開演19:00
9月18日(土)開場12:00 / 開演13:00、開場17:00 / 開演18:00
9月19日(日)開場12:00 / 開演13:00、開場17:00 / 開演18:00
9月20日(月・祝)開場12:00 / 開演13:00、開場17:00 / 開演18:00
9月21日(火)開場12:00 / 開演13:00、開場17:00 / 開演18:00