HOWL BE QUIET、2年ぶりのワンマンライブ『Continue』 久々の再会、音楽を通じてリスナーと通わせた心

HOWL BE QUIET『Continue』レポ

 「ラストスパート行きます、受け取る準備できていますか」と声をかけると、カウントから弾けるようなギター、キーボードのグリッサンドと続きパワーのある「MONSTER WORLD」へ。ステージ上ではメンバー同士がアイコンタクトをとり、フロアではオーディエンスが手を挙げ熱は増していく。「今のはモンスターだったので、次は異世界に行こうと思います」とオーディエンスを誘い、TVアニメ『迷宮ブラックカンパニー』OP主題歌の「染み」を披露。ハンドマイクで身体をゆらしながら歌いあげた。

 一緒に心の中で歌ってください、と披露されたのは「レジスタンス」。爽やかな後味を残していく。裏拍が強調されるドラムは走っているような軽やかさを出す中、黒木は前に出て客の熱を浴び、シンガロングの代わりに手を挙げてオーディエンスが応える。

 「ちょっとだけ話していい?」と静かに語りだした竹縄は、ライブに足を運ぶのが不安だった人や周りに心配されながら来た人もいただろうと気遣う。「それでも来てくれて本当にありがとう」と噛みしめるように、咀嚼するように何度も言った。そしてこの日の中で一番優しく、柔らかい声で「A.I.」を紡ぐ。自分自身の気持ち、オーディエンスの気持ちを代弁するように演奏される。〈一緒に歌いたいのさ〉という言葉に応えるようにバンドが寄り添い、温かい空気のなか本編の幕が閉じた。

 アンコールに応え再び登場したHOWL BE QUIETの4人は「ぶち上げて終わろうと思います」と「Wake We Up」を披露。黒木や松本も身体を動かし、それぞれが音を浴びるように動き回る。〈ほら一緒にミライに恋をしよう〉のフレーズが薄暗い未来を照らすように響く。これから訪れる未来のその先で、彼らと交わした「またライブハウスで会いましょう」の約束を果たしたい。

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