Ado「うっせぇわ」、『ガンダムSEED』『アイマス』楽曲をカバー 御年73歳 ビリー・バンバン 菅原進、音楽への飽くなき探究心

 たとえば「うっせぇわ」ではマイナー調のピアノ伴奏にのせてゆっくりと朗読するような歌唱を披露。原曲の攻撃性は鳴りを潜め、どことなく物悲しい曲に聞こえてしまうところがなんともシュールだ。同じく「ようこそジャパリパークへ」は童謡のような優しい手触りの楽曲に変化。曲調がころころと変わるのに合わせて歌声にも緩急をつけ、原曲の持つ展開の妙が一層際立つ印象だ。また、映像にも工夫が見られ、“ケモミミ”も厭わない仮装を見せたり、昔馴染みのミュージシャンが登場したりと毎回見どころが用意されているのも、ユーザーの支持につながった様子。何より、ニコニコと楽しそうにアニソンを歌う本人の姿がそのまま映っているからこそ、こちらも笑顔になるというもの。視聴者から「癒される」「和む」というコメントが多いのも頷ける。

【配信開始!】「ようこそジャパリパークへ」をビリーバンバン 菅原進(73歳)が歌ってみた。【けものフレンズOP】

 ネットシーンではこれまでにも小林幸子や氷川きよしら若者にあまりなじみのないジャンルのスターらが、動画をきっかけに脚光を浴びる現象が生まれてきた。そしてそれは、新しい世代による再評価にもつながり、アーティストの世界を拡張するきっかけにもなってきたはずだ。ジャンルや世代を超え、誰でも広く発信できるのがインターネットのメリットだとすれば、これからも意外な親和性を持つ逸材は次々に現れてくることだろう。菅原にもぜひ想像の斜め上をいく選曲とパフォーマンスで、新たなバズを生み出していってほしい。

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