FLOW、様々な楽しみ方を提示した1年半ぶりの有観客ライブ ファンとの再会誓ったLINE CUBE SHIBUYAレポ

FLOW、1年半ぶり有観客ライブレポ

 FLOWの有観客ライブ『FLOW THE CARNIVAL 2021 〜新世界〜』が8月9日(月・祝)、LINE CUBE SHIBUYAにて開催された。1年半ぶりの有観客ライブとなった本公演は約7カ月の延期を経たもの。声を出せない観客に配慮してグッズとしてつくられた鳴子がスタート前からいたるところで音を響かせていた。

 暗転して幕が開く。現れたのは楽器を携えて客席を見渡すFLOW――ではなく、和太鼓を叩く閖上太鼓保存会の面々とメンバーだ。太鼓の音が深く響き渡る。合奏から一呼吸おいてソロへと向かう。見事にそろった動きと力強いプレイが共存するこのステージは想像以上に体力を要するだろう。およそ2時間のワンマンライブの始めに披露するその思い切りの良さに脱帽する。

 短い転換ののち、バンド形態に回帰した彼らは「衝動」で改めて幕開ける。オープニングの和の雰囲気とは打って変わり、ギターが空間を切り裂いていく。ラップを畳みかけるように展開すると、十分に温まったオーディエンスは1曲目とは思えない盛り上がりで応えた。

 有無を言わせぬ牽引力で「プラネットウォーク」、カッティングがノリを煽る「愛愛愛に撃たれてバイバイバイ」へ。激しい曲たちにオーディエンスは手を上げて応え、KEIGOやKOHSHIがそんなオーディエンスに訴えかけるようにアイコンタクトをとり、手振りで煽り続ける。1年半ぶりの有観客ワンマンに興奮を押さえきれないメンバーとオーディエンスが呼応するように熱を上げていく。

KEIGO
KEIGO

 「みんな超久しぶり!」とKEIGO。拍手とともに鳴らされる鳴子の音に「生き物がいるみたい」と笑い、「ここは森だね」とKOHSHIが応えた。そして、力強く「来てくれてありがとう、これも今日しかできないライブだから思いっきり楽しんでいきましょう」と意気込む。

 爽やかな「CALLING」を柔らかく歌い上げるKEIGOとKOHSHI。2人の声が合わさるとき、倍になった迫力は計り知れない。間奏ではKEIGOが煽り、落ちサビではスポットライトに照らされたKOHSHIがオーディエンスに語りかけるように歌った。

KOHSHI
KOHSHI

 突き上げるようなGOT’Sのベースが先導するロックチューン「魑魅魍魎」でそれぞれワンフレーズのソロを畳みかけ、「秘密の作戦」ではスラップの効いたベースがリズミカルなラップと絡んで展開する。「皆さん頭振る準備できてますか!」の声とともにオーディエンスは一斉にヘッドバンギング、身体で音を浴びる。

 2人の声が一瞬にして柔らかくなった「COLORS」で雰囲気を一変させたのち、オープニングに登場した閖上太鼓保存会を呼び寄せ、再会を喜ぶ。次の「メロス」は保存会とのコラボで披露した。IWASAKIのドラムとTAKEのギターが牽引するミドルテンポの楽曲に和の雰囲気がプラスされる。広いステージには太鼓を掲げた保存会の面々がおり、KEIGOは歌唱パートではない隙に太鼓の動きに合わせて身体を動かした。太鼓として仲間が増えたIWASAKIもステージを見回し、新鮮な状況を楽しんでいるように見える。お祭り騒ぎのような雰囲気にオーディエンスも好きに身体を動かした。

 5人に戻ったFLOWは続いて「休日」をプレイ。太鼓とのコラボで士気がより高まったのか、勢いを引き継ぐような迫力を振舞いや音色から感じる。スネアの存在感が楽曲を引っ張る「アイオライト」、ギター2本で音の厚みが増した「Shakys」と続ける。明るく希望に満ちた楽曲が続き、シンガロングはできなくとも手をあげることで一体感を深めていく。

 KEIGOのハーモニカが力強く響く「旅人」はノスタルジックな情景がスクリーンに映される。〈明日がどうなるかなんて 分かりはしないけれど〉の詞が現状とリンクするようで、優しく、そして深く聴くものに刺さった。サビでスネアからタムへ、とことこと移動するフレーズが旅人の足取りを表しているようで、歩き続けることを促しているようでもあった。



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