Mellow Youth、ツインボーカルの強みを見せた『MID LINE』ツアー最終公演 手札の多さが光るステージに
抑揚をつけたボーカルの「Rouge&Memory」でツインボーカルの幅広さを見せつけると、本日初のMCを短く挟む。そう、ここまで9曲、ほとんど休みなしで展開されているのだ。「来てくれてありがとうございます」とオーディエンスに感謝すると、この日の主役とも言える楽曲「MID LINE」へ。特にサビで余白となる休符が意識された演奏がされるのが、ゆったりしていながらもノリ感を強調させる。石森の紡ぐビブラートが情景の浮かぶ歌詞を心地よく響かせ会場を揺らすと、終盤ではエモーショナルなギターと情感を増し歌い上げるボーカルが絡んだ。
「Neon sign」で石森がファルセットを響かせ、間奏ではかき鳴らされるギターでロック色をみせると、「最後の曲です、またすぐ会おう」と「Odor」へ。色の違うツインボーカル、力のあるギター、スネアの鋭さで印象付けていく。石森の感情のこもった歌声がヒートアップし、盛り上がりが最高潮を保ったままライブは幕を閉じた。ソウルやロック、シティポップなど様々な影響を感じるMellow Youthの手札の多さが光るステージだった。
鳴りやまないアンコールの拍手に応え再登場した石森は、アンコールの演奏はないことを伝えると、「一番大切なことを言うのを忘れていました」と次回のシングルをリリースする予定があることを発表。楽曲の豊かさとバンドとしての強みを惜しみなく出したMellow Youth。次回以降どのような手札を増やして成長していくのか、非常に楽しみだ。
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