fox capture planとの新曲も話題 “げんじぶ”こと原因は自分にある。が他グループと一線を画する強みを考察

げんじぶの強みに迫る

 7月21日に初のトリビュートアルバム『ESCAPE -Tribute to fox capture plan-』を発売するfox capture plan。同作は、辻村有記やYasei Collectiveといった錚々たるアーティストが参加するなど、彼らの結成10周年を記念するに相応しい一枚に。fox capture planといえば、“現代版ジャズロック”をコンセプトに、ピアノ・ベース・ドラムのインストゥルメンタルバンドとして、様々なドラマ・映画の劇伴などでその名を知られている一方、最近では“とあるトピック”でも話題を呼んでいる。

 そのトピックこそ、原因は自分にある。(以下:げんじぶ)が7月7日に発表した新曲「以呂波 feat. fox capture plan」である。スターダストプロモーション発の7人組ダンスボーカルグループとして活動するげんじぶにとって、同楽曲は客演アーティストと作り上げる初の楽曲に。本稿では、そんな彼らの楽曲における特色などについて考えてみたい。

以呂波 feat. fox capture plan Lyric Video/原因は自分にある。

 げんじぶのデビュー日は、2019年7月7日。遡ること2018年、スターダストプロモーションの若手俳優集団・EBiDAN内の研究生プロジェクト・BATTLE BOYSより、現メンバー7名が選出され、2019年7月7日よりBATTLE STREETとして独立して活動を開始。その1カ月後に、現在のグループ名に変更され、活動を続けているというわけだ。

 メンバーは、大倉空人、小泉光咲、桜木雅哉、長野凌大、武藤潤、杢代和人、吉澤要人の全7名。最年長は2001年8月生まれの19歳・武藤 、最年少は2006年3月生まれの15歳・桜木と、10代後半のフレッシュな顔ぶれで構成されている。本稿の読者に、げんじぶのグループ名を初めて見た方がいるとしても、今年春に放送された恋愛リアリティショー『恋とオオカミには騙されない』(ABEMA)に杢代、2019年秋クールのTVドラマ『モトカレマニア』(フジテレビ系)に大倉が出演していたりと、どこかで見覚えのあるメンバーもいるのではないだろうか。

大倉空人
小泉光咲
桜木雅哉
長野凌大
武藤潤
杢代和人
吉澤要人
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大倉空人
小泉光咲
桜木雅哉
長野凌大
武藤潤
杢代和人
吉澤要人
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 そんな彼らの楽曲について、歌唱の面では、メンバーの多さを活かした歌割りが面白い。歌い出しから担当フレーズを細かく割り振り、楽曲の至るところから入れ替わり立ち替わりに短めのフレーズを放ってくる様は、まるで幾何学模様のようにいい意味で予想ができない。また、変拍子で文字数を細かく詰め込みながらビートを乗りこなすラップや、ユニゾン歌唱とともに、音数を増やして一気にドライブ感も増幅するフックなど、ボーイズグループらしく、それでいてその枠に収まらないスキルフルなボーカルテクニックも光るところだ。

 サウンド面でも、代表曲「原因は自分にある。」「嗜好に関する世論調査」などで見られる、グループの代名詞といえるピアノロックを中心に、ダンスポップ、ジャズ、ヒップホップなどを取り入れつつ、モダンな“オシャレさ”に秀でたアレンジを展開。何より特徴的なのは、近年のトレンドといえる駆け抜けるようなピアノの旋律だろうか。彼らの楽曲で鳴り響くピアノは、いわゆる“メロディ担当”を務めつつも、パーカッション隊を率いるように、リズムを作り上げて楽曲全体を牽引していく“打楽器的”なものと表現できる。だからこそ、fox capture planのような存在とは、今回の新曲での邂逅すら必然性を帯びて感じられた。

原因は自分にある。「原因は自分にある。」Music Video
原因は自分にある。「嗜好に関する世論調査」Music Video

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