新譜連載「本日、フラゲ日!」
大森靖子、工藤晴香、SUPER BEAVER、7ORDER、浦島坂田船……7月7日リリースより新譜5作をレビュー
男性7人組グループ、7ORDERがメジャー初となるシングルを両A面でリリース。「雨が始まりの合図」は、節目の日には必ず雨が降るという彼らのエピソードをモチーフにした楽曲で、ストリングスを交えたアレンジが爽やかな、疾走感あふれるロックナンバー。〈「せーの」で奏でよう 愛と秩序を固く結んで 容易いことさ僕等なら また歩けるよ〉という、彼らのこれまでの歩みが凝縮された歌詞に、並々ならぬ決意がにじむ。一方の「SUMMER様様」はORANGE RANGEのNAOTOが作編曲プロデュース、HIROKIが作詞を手掛けた夏らしい1曲。ラップを取り入れたダンサブルなトラックに、意味深な歌詞とハイテンションなムードが新鮮だ。どちらの楽曲からも、新しい世界に一歩踏み出す彼らのポジティブな姿勢が伝わってくる。(渡部)
2013年の結成後、動画サイトでの活動を中心に支持を集め、2018年にリリースした『V-enus』ではオリコン1位&ゴールドディスクを獲得するなどキャリアを積む浦島坂田船。メジャー6枚目となる最新アルバム『L∞VE』は、全18曲入りのボリューム満点の仕上がりとなった。甘酸っぱい青春を詰め込んだリード曲「世界で一番好きな名前」に始まり、これまでにないしっとりしたバラードを聴かせる「Starry Heaven」、アグレッシブなラップが新鮮な「PIRATES A GO GO」など、ユニットとしての新機軸も見せながらより進化したボーカルワークを披露。3つの初回限定盤には、それぞれ実写ライブ映像やオリジナルアニメ、 実写バラエティ映像なども収録され、彼らの世界観にどっぷりと浸ることができる。(渡部)
■森朋之
音楽ライター。J-POPを中心に幅広いジャンルでインタビュー、執筆を行っている。主な寄稿先に『Real Sound』『音楽ナタリー』『オリコン』『Mikiki』など。
■渡部あきこ
編集者/フリーライター。映画、アニメ、漫画、ゲーム、音楽などカルチャー全般から旅、日本酒、伝統文化まで幅広く執筆。福島県在住。