宮脇咲良が10年間で手に入れた自信 新たな門出を前に振り返る、HKT48~IZ*ONEでの功績

『bis』7月号(光文社)

 HKT48の宮脇咲良の卒業コンサート『宮脇咲良 HKT48 卒業コンサート ~Bouquet~』が、本日6月19日にマリンメッセ福岡A館で開催される。

 2011年にHKT48の1期生としてデビューしてから、10年。今、宮脇はアイドルとしての活動に一旦の幕を降ろそうとしている。本稿では、HKT48、さらにIZ*ONEのメンバーとしてグローバルな人気を誇る宮脇の10年を振り返っていきたい。

 宮脇の10年は主にHKT48として活動していた「2011年〜2018年」の7年間、IZ*ONEに専任していた「2019年〜2021年」までの3年(2年6か月)に大きく分けられる。誤解を恐れずに言えば、「IZ*ONE以前/以降」と言っても過言ではない。

 その「以前」の功績として、最も象徴的なのは2018年に開催された『AKB48 53rdシングル 世界選抜総選挙』であろう。その年の1月、恒例の成人式イベントで自分たちを「黄金世代」と呼称した宮脇。彼女が目指す順位は1位。それはHKT48として指原莉乃が成し遂げた前人未到の3連覇の称号を受け継ぐということ。背中を見せ続けてくれた指原への感謝を示すという意味もある。結果的に順位は自己最高となる3位。スピーチの場で宮脇は初の立候補から一度も順位を落としてこなかったことを誇りに、これで総選挙を最後にすると宣言した。

 この総選挙は、IZ*ONEを生んだ『PRODUCE 48』のオーディションの最中に行われており、すでに「NEKKOYA (PICK ME)」でセンターを務めるなど注目度が増していた宮脇にとっては、今振り返ってみれば正しい判断だったとも言える。そもそも、宮脇はHKT48ではなくAKB48として、さらにIZ*ONEとして、と逆輸入的なポジションを確立する特異な存在であった。

[ENG sub] PRODUCE48 [최초공개] 프로듀스48_내꺼야(PICK ME) Performance 180615 EP.0

 渡辺麻友とWセンターを務めた「希望的リフレイン」(2014年)、前田敦子、大島優子ら卒業メンバーも参加した「君はメロディー」(2016年)で初の単独センター、松井珠理奈と「願い事の持ち腐れ」(2017年)でWセンターを務めるなど、AKB48楽曲でも数多くのセンターを務めてきた宮脇。対して、HKT48としてセンターを務めたシングル表題曲は兒玉遥とのダブルセンター「12秒」(2015年)のみ。単独センターの経験は一度もなかった。そんな宮脇がAKB48のセンターとして参加したIZ*ONE専任前ラストシングル曲が「NO WAY MAN」(2018年)。当時、史上最高難度の振付と謳われた激しいダンスは、『PRODUCE 48』に感化されての作品。AKB48全体のレベルを底上げしたのは間違いない(が、改めてMVを観てみるとIZ*ONEとのダンスレベルは雲泥の差であることは一目瞭然だ)。

【MV full】NO WAY MAN / AKB48 54th Single[公式]

 同年、10月にIZ*ONEとしてミニアルバム『COLOR*IZ』でデビュー。コロナ禍に突入する2019年までは日韓を行き来し、コンサートに音楽番組への出演とカムバックの度にWIZ*ONE(ファンの呼称)を増やしていった。活動の集大成とも称される「Panorama」のヒットや『BLOOM*IZ』『Oneiric Diary』といったフィジカル盤の記録的売り上げは、IZ*ONE自体の成功とも捉えられるが、宮脇自身がラジオ『今夜、咲良の木の下で』(bayfm)内で認めているように、2年半の期間のうち1年半ほどは活動がままならない状態だった。それでも着実に築き上げていったのは、フォーメーションダンスによるパフォーマンスとWIZ*ONEとの絆。特にダンスブレイクの一人に選ばれた「幻想童話(Secret Story of the Swan)」は、宮脇のこれまでの努力が結実した楽曲。次作「Panorama」でピンクヘアにしたのはその自信の表れとも言えるだろう。

IZ*ONE (아이즈원) ‘Panorama’ MV

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