FANTASTICS、タフな表現で魅せる“エンタテインメントの総合力” 八木&中島のツインボーカルも新境地に
5月19日、FANTASTICS from EXILE TRIBEの8thシングル『STOP FOR NOTHING』が発売された。
表題曲は、様々な分野の次世代を担う子供達を応援するためにクリエイティブディレクター・佐藤可士和とEXILE HIROが共同で発足した『STOP FOR NOTHING』プロジェクトのテーマ曲。力強い四つ打ちのリズムで基調されるエレクトロサウンドが鮮烈かつエネルギッシュな楽曲だが、ファンキーなベースとリズムギターには1990年代後半~2000年代初頭のJ-POP的な懐かしい趣もある。その点は「High Fever」以降のFANTASTICSがリバイバルの要素を意識的に取り入れてきた流れがどことなく感じられ、味わい深いところだ。
そして何より、このエッジの立ったサウンドと八木勇征・中島颯太のツインボーカルが相互に引き立て合い生み出される高揚感がこの曲の魅力だ。革新的なクリエイティブの世界へひたむきに突き進もうというメッセージ性の強い詞を、楽曲が持つ推進力を受けてエモーショナルに表現する歌声は、彼らの元来の特色である“爽やかさ”だけでは語れない魅力が備わっていることを証明している。
なお、同曲は公式YouTubeのDance Practice Videoにて早くからダンスパフォーマンスが公開されていたが、彼らの特長の一つである研ぎ澄まされたダンス表現は今回も秀逸。リーダー・世界の振付により楽曲のダイナミクスが細部に至るまで捉えられ視覚的に表現されており、受け手をさらなる高揚へ誘ってくれる。そうした総合力こそが彼らの真髄だ。
さらに先日、佐藤可士和監修のProject Videoも新たに公開された。様々な分野で邁進する若き才能たちのドキュメント映像と、カラフルでポップなアートワークが光るFANTASTICSのパフォーマンス映像が交差する構成になっており、出演しているキッズのギタープレイが間奏のギターソロとシンクロするという心憎い演出などもありつつ、躍動感溢れる作品となっている。
メンバーの多くが幼い頃からアーティストを志し切磋琢磨してきたFANTASTICSは、この『STOP FOR NOTHING』プロジェクトにも共鳴するところが多いと思われる。この曲のパフォーマンスの力強さは、そんな彼らの想いの表れなのかもしれない。