「Play Back」インタビュー
FANTASTICSが届ける80年代カルチャーの魅力 「Play Back」振付や舞台への意気込みも明かす
ダンス&ボーカルグループ FANTASTICS from EXILE TRIBE(以下、FANTASTICS)の新曲「Play Back」が3月17日より配信スタートした。同曲は、彼らが出演した初の地上波冠番組『FUN!FUN!FANTASTICS』の主題歌として書き下ろされた、“温故知新”がテーマのダンスチューン。“1980年代~1990年代のカルチャーを学ぶ”という番組コンセプトに基づき、懐かしさと新しさが共存した楽曲となっている。4月10日からは、澤本夏輝、瀬口黎弥、堀夏喜、木村慧人、八木勇征、中島颯太のFANTASTIC 6が出演する、新感覚のライブステージ『BACK TO THE MEMORIES』もスタート。放送を終えたばかりの『FUN!FUN!FANTASTICS』や新曲「Play Back」の制作について、メンバー全員に語ってもらった。(斉藤碧)
「80年代の世界観がFANTASTICSらしさとして定着してきた」
ーー今年2月から放送していた冠番組『FUN!FUN!FANTASTICS』が、先日最終回を迎えました。1980年代~90年代のヒットカルチャーについて、当時をよく知るレジェンドゲスト達から学ぶことをコンセプトとした番組ですが、収録を終えた今、どんな手応えを感じていますか?
佐藤大樹(以下、佐藤):『マネキン・ナイト・フィーバー』の時も、地上波でメンバー全員での芝居や名曲カバーといった経験をさせていただいたのですが、今回はシットコム(シチュエーション・コメディ)や名曲カバーに加えて、トークやマジックにも挑戦したので、また新しいメンバーの一面が見られたなと思います。FANTASTIC 6が出演するライブステージ『BACK TO THE MEMORIES』の主役オーディションや、キャプテン決めを番組の収録中に行ったことも新たな試みでした。
ーー大樹さんから見て、この番組で新たな才能を開花させたと思うメンバーはどなたですか?
佐藤:うーん……勇征ですかね。
八木勇征(以下、八木):俺!?
世界:ああ、(『BACK TO THE MEMORIES』の)主役に決まったから?
佐藤:というのもあるのですが、第5話のゲストにMr.マリックさんが来てくださって、直接マジックを教わった時に、勇征のマジックのセンスがゼロすぎて!
澤本夏輝(以下、澤本):そっち?(笑)
佐藤:メンバーそれぞれコインマジックに挑戦したのですが、勇征のマジックはタネがバレバレで面白かったです。最高に笑いました!
堀夏喜(以下、堀):間違いなくセンスのなさが開花してました(笑)。
ーーホリナツさんはレジェンドなゲストとのトークに関して、どんなことが印象に残っていますか?
堀:初回のゲストとして来てくださった、元チェッカーズ・鶴久政治さんのエピソードトークです。チェッカーズが活動していた当時、移動のために首都高速を貸し切ったという話が衝撃的で(笑)。同じ日本での出来事とは思えないほどスケールが大きくて、印象に残っています。
ーー黎弥さんは、第3話でFANTASTIC 6のキャプテンに任命されましたね。ゲストのLL BROTHERSのおふたりに“ラッパーとしても活躍していきたい”と相談している黎弥さんの姿に、グッときた方も多いんじゃないでしょうか。
瀬口黎弥(以下、瀬口):僕はパフォーマーに限らず、多彩な引き出しのあるアーティストを目指しているのですが、LL BROTHERSのおふたりには、さらに背中を押していただきました。改めて、自分にしかないものやラップへの想いを自分の武器にして、唯一無二のエンタテインメントを作っていきたいと思いました。
ーー「BACK TO リクエスト」と題した名曲カバーコーナーでは、黎弥さんが振付をしたチェッカーズの「あの娘とスキャンダル」や、サワナツさんが振付をした広瀬香美さんの「ロマンスの神様」など、パフォーマーが各自振付をした楽曲が披露されました。慧人さんはどの曲が印象深いですか?
木村慧人(以下、木村):やっぱり、渡辺美里さんの「恋したっていいじゃない」です。僕が振付を担当させていただきました。この曲を初めて聴いた時にかなり可愛い印象を受けたので、振り切った振付にしました。特にお気に入りのポイントは、サビの〈D・A・T・E 恋したっていいじゃない〉の〈D・A・T・E〉の部分です。佐藤:あの振付は、慧人のチャーミングな部分が全面に出ていましたよね?
世界:うん、出てた。自分が振付した曲も、できるだけわかりやすく表現しようと思っていたんですが、「恋したっていいじゃない」は慧人ならではの発想で面白かったです。
木村:ありがとうございます(照笑)。
中島颯太(以下、中島):僕は世界さんが振付した、アン・ルイスさんの「あゝ無情」も好きです。曲自体もカッコよくて歌っていて楽しかったですし、パフォーマーの合いの手も印象的でした。
ーーどの曲も原曲をそのまま再現するのではなく、当時の良さを残しながらFANTASTICSらしくリアレンジされているのが魅力ですよね。80年代のファッションも音楽も、全員90年代生まれのFANTASTICSで表現するとまた新しいものになるんだなと、番組を通して改めて感じました。
瀬口:そうですね。この2021年だからこそ、80年代の音楽やカルチャーを届ける意味があるなって思います。僕らの親世代の方は懐かしく聴いてもらえると思いますし、僕らと同世代の方はサウンドの馴染みもありながら、新鮮さも感じられると思います。僕らもどんどん研究していきたいなと思っています。
澤本:80年代に限らず、FANTASTICSとしていろいろな時代を表現していくのは楽しいです。前作『High Fever』以降は、カバーだけじゃなくて、80年代の世界観がFANTASTICSらしさの1つとして定着してきた感覚もあって嬉しいです。
ーーさて、そんな『FUN!FUN!FANTASTICS』の主題歌として書き下ろされたのが、先日配信スタートとなった新曲「Play Back」です。勇征さんと颯太さん、この曲を聴いた時の第一印象と、レコーディングで力を入れたポイントを教えてください。
八木:「High Fever」と同様、「Play Back」も80年代、90年代のイメージがベースにあって。それを現代風にオマージュしている曲なので、初めて聴いたはずなのに、不思議と聴き馴染みがあるなと感じました。あと、シンプルにライブ映えしそうだなとも思いました。歌詞もパワフルなワードが多くて、すごく好きな楽曲です。この曲のレコーディングはグルーブ感を出すことと、言葉を一つひとつ立たせるようなイメージを意識して歌っています。箇所箇所でブレスなどを強くしたりして、歌にキレを出しました。
中島:歌詞にも“温故知新”というテーマがあるように、サウンドは懐かしいのですが、メロディは現代っぽい曲だなと思いました。レコーディングは言葉のアクセントを気をつけながらも、テンションを上げてリズミカルに、深みのある声を意識して歌っていました。