ジェジュン、バラエティ通じて見せる飾らない姿とキュートな人柄

 日本で再始動したジェジュンは、本業の歌手としてもJ-POPのカバー曲が評判となり順調な活動を行ってきたが、2020年はコロナ禍で全国ツアーも延期となり、ジェジュンも韓国に帰国。そんな状況を逆手にとって出演したのがシチュエーション・コメディ『僕は歌が歌いたい ジェジュン、ライブ復活までのお話』(日本テレビ※関東ローカル)だ。

 新型コロナウイルスによって人前で歌が歌えなくなったジェジュンが、再び人前で歌えるまでの軌跡を描いた半分ドキュメント、半分フィクションの同番組でジェジュンは、復帰コンサートを目指す本人役として出演。アンタッチャブル・山崎弘也が所属事務所社長、アンタッチャブル・柴田英嗣が社長の知人、加藤諒がマネジャー役として韓国と日本をインターネットでつなぎ、リモート形式で撮影が行われた。

 8月から放送されたこの番組のフィナーレとして、10月3日には『J-JUN LIVE BOKUNOUTA 2020』と銘打ったファンクラブ会員1万人に向けた限定配信ライブが行われた。番組で共演したアンタッチャブル、加藤諒、さらに特別ゲストにMatt Roseを迎えたライブのためにジェジュンも久々に来日。2週間の隔離期間を経てライブに臨んだ。

 シットコムではあるが、連続ドラマ出演は除隊後初で実に3年ぶり。韓国では映画『コードネーム:ジャッカル』(2012年)、ドラマ『マンホール』(2017年)、『スパイ〜愛を守るもの〜』(2015年)、『トライアングル』(2014年)など主演作が多々あるジェジュンだが、初主演作は日本人脚本家・北川悦吏子が書き下ろした短編映画『天国への郵便配達人』(2009年)。この作品の翌年には北川悦吏子作、瑛太、上野樹里主演の連続ドラマ『素直になれなくて』(2010年・フジテレビ系)で日本のドラマにも出演。俳優としてのジェジュンの根幹には日本の作品があるといっても過言ではないだろう。

 最近では映画『怪しい彼女』(2014年)でブレイクした韓国人女優シム・ウンギョンが日本映画『新聞記者』、ドラマ『アノニマス~警視庁“指殺人”対策室~』(2021年・テレビ東京系)に出演したり、韓国バンドN.Flyingのドラマー、キム・ジェヒョンがドラマ『君と世界が終わる日に』(2021年・日本テレビ系)に出演して話題となったが、ジェジュンの日本作品出演も期待したい。

 また、昨年1月に中国雑誌『時尚COSMOPOLITAN』の表紙をジェジュン、山下智久、ハンギョンという美しすぎる3ショットが飾ったが、ジェジュンの親友というそれぞれ……、いや、できることなら3人の共演作も見てみたい。

 バラエティやシットコムで見えたのは、何でもあけすけに答える飾らない姿、そして笑顔で人を楽しませようとするジェジュンのキュートな人柄だった。ともあれまだまだ海外渡航が難しい昨今、行動が制限されることも多いが、新番組『ジェジュンJ!』で韓国の「今」と、ジェジュンの「今」、そして彼の「素顔」が見られるのはうれしいし、楽しみだ。

■坂本ゆかり
レコード会社の制作・宣伝、Webメディアの編集長を経てライターに。女性誌、韓流誌、Webなどで主にアーティストのインタビューを担当。

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