RADWIMPS 野田洋次郎、震災と向き合った10年で残った“感情”

 震災から10年となる本年、これまでの楽曲群に新曲2曲を加え、発表順に収録したアルバム『2+0+2+1+3+1+1= 10 years 10 songs』をリリースする。10年間の定点観測で生まれた、壮大なコンセプトアルバム。その10曲目に収録されているのが「あいたい」という楽曲だ。

 「10年間歌ってきたから、本当に歌えたというか、歌っていいのかもしれないって思えたんですよね」と野田は話す。「いろんな言葉を尽くして、いろんな音を尽くして、音楽、毎年3月11日に作ってきたけど、いろんな感情があの日を境に、もうこの宇宙を埋め尽くすんじゃないかってぐらいの感情がきっと生まれてて、だけど最後一点、何かどんな感情が最後の最後に残るんだろうと思ったら、もう会いたいだけだなっていう感覚になりました」というのが離れ離れになったいくつもの気持ちを思い描いた「あいたい」。このコロナ禍を生きる全ての人にも通ずる思いである。

 10年、節目と言っても、決して震災が終わったわけではない。風化させずに、忘れずにいること。これからも野田は、自身の中にある気持ちに向き合いメッセージを届けてくれるはずだ。

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