BTS SUGA&JUNG KOOK、温かくも硬派な絆 キーワードは“ヤンコチ”

 日頃から落ち着きのあるBTSの次男・SUGAと、何でも器用にこなす明るい末っ子のJUNG KOOK。一見すると、対極的な性格に見えるが、2人の相性は抜群だ。SUGAはかつてJUNG KOOKのことを「実の父親のようにおんぶして育てたようなメンバーです。昔は僕よりも小さかったんですよ」と懐かしんでいたこともあったほど、JUNG KOOKの成長を愛情たっぷりに見守ってきた。JUNG KOOKが高校に入学したときには、保護者そのものの眼差しで式の様子をカメラに収めていたことも。そして卒業式でも、小さく拍手を送る姿が印象的だった。

 また、2人の関係性を語る上で、欠かせないキーワードが「ヤンコチ」(羊の串焼き)だ。BTSの中で、SUGAとJUNG KOOKだけが食べることができたことから、SUGAがJUNG KOOKにヤンコチをごちそうしてあげたエピソードが幾度となく語られてきた。「父親が子どもに食べ物を買ってきて、とても美味しそうに食べるのを見る気持ちでした」と話していたことからも、やはりSUGAにとってJUNG KOOKは息子同然に可愛がっていることが伺える。

 もちろんJUNG KOOKも、それだけ温かく育ててくれたSUGAのことをリスペクトしてやまない。かつて「20歳になったら誰とお酒を飲みたいか?」という質問に「SUGAヒョン(兄さん)」と言い「次は僕がヤンコチをおごります」と頼もしく答えて、SUGAを喜ばせたことも。また、別の機会で「一緒に旅をするなら?」という質問にも「SUGAヒョン」と答えていた。さらに、4thアルバム『MAP OF THE SOUL:7』のインタビューでは、最もお気に入りの曲はSUGAのソロ曲「Shadow」だと答えており、その場でSUGAをのモノマネを披露したこともあった。マネができるというのは、それだけリスペクトがあればこそ。

 いつからか、JUNG KOOKの私服が、SUGAとそっくりだと言われたこともあった。食の好みも、音楽も、そしてファッションも……JUNG KOOKにとってSUGAは憧れてやまない気の合う兄貴分なのだろう。「いつか一緒にヤンコチの会社をやろう」なんて話で盛り上がったり、ふとした瞬間に肩を組んでノリノリで歌いだしたり。全く違う個性でありながら、直感的にお互いに何をしたいかを察知できるし、それが一致するからさらに一緒にいて楽しくなる。そうした息ピッタリな空気が2人の間には漂っているのだ。

 そんな敬愛してやまないJUNG KOOKが、SUGAの誕生日に投稿したツイートは、「#SUGA誕生日おめ #JJK ミン・ユンギ、ユンユンユン、ギ・ユンミン」と遊び心溢れるコメントと共に、SUGAと思われる後ろ姿の写真と、JUNG KOOK自身を写した写真だった。

 「男は背中で語る」とはよく言うが、SUGAの背中を見て育ってきたこと、そしてこれからもSUGAの背中を追い続けていくんだというJUNG KOOKの想いが伝わってくるようなツイートではないか。今も、寡黙に肩のリハビリを続け、V LIVE配信では腕が上がるまでに回復を見せていたSUGA。努力を結果で見せるSUGAと、その姿を見てすくすくと育つ黄金マンネ・JUNG KOOKの温かくも硬派な絆を、これからもじっくり見届けたい。

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