まふまふが自在に歌いこなす“恋の2つの目線” 映像による仕掛けで鮮やかに描かれる青春

まふまふ、映像とともに描く恋と青春

 そして3月8日には、「男子」篇と「女子」篇を重ね合わせた同時再生版が公開。この映像によって、曲も物語も違った表情を見せる。

高校1000日間の片想い【同時再生版】まふまふ・浜辺美波・奥平大兼・長澤樹/ドコモ/曲:「片恋」

 柔らかな高音とハスキーな低音の歌声が重なり合ってハーモニーを生み出すのはもちろん、〈傷つかないために/気づかないふりした〉〈心はずっと/叫んでいた〉とそれぞれに歌っていた落ちサビは、互いに間奏になっていた部分に歌が入り、掛け合いになっていることに気がつく。

 また、サウンドは同じでも「男子」篇と「女子」篇では絶妙に異なるメロディラインで構成されており、2つが合わさることで音に広がりが生まれ、花開くように色鮮やかなものへと変わる。恋が1人ではできないように、2つが重なることで完成する曲なのだ。それぞれの片想いに終わっていた2人も、双方の想いが明らかになることで両想いへと一歩踏み出していく。映像の最後に浮かぶのは「青春の答えは、まだずっと先。」というコピーだ。

 Webムービー「高校1000日間の片想い」は、クリエイティブディレクターの佐藤雄介が手がけた「2020年度の卒業生が過ごした3年間」を時間軸に据えて作られたストーリーでもある。新型コロナウイルスに見舞われ、世界が一変した2020年。年齢や性別、地域を問わず、あらゆる人が日常生活の大きな変化を余儀なくされた。その中でもとりわけ、限られた学生生活を送る人、節目を迎えるタイミングだった人にとっては、取り戻しようのないものが失われてしまった年だったかもしれない。ムービーの中でも、授業がリモートに変わった様子や、インターハイの中止などが描かれている。やるせない思いを抱えながら、それでも精一杯過ごした1000日を描いたこの作品は、いつかそれがかけがえのない時間だったと振り返るためのはなむけとなるだろう。

■満島エリオ
ライター。 音楽を中心に漫画、アニメ、小説等のエンタメ系記事を執筆。rockinon.comなどに寄稿。Twitter(@erio0129)

まふまふ「片恋」

■リリース情報
まふまふ「片恋」
2021年3月12日(金)配信リリース
ダウンロードはこちら

NTTドコモ「ドコモのロング学割」 タイアップソング
歌:まふまふ
作曲:草野華余子
作詞:いしわたり淳治

まふまふ オフィシャルサイト

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