[Alexandros] 川上洋平、FIVE NEW OLD HIROSHI……『ウチカレ』&『3Bの恋人』出演で引き出される新たな魅力

  続々と後半戦に突入し始めた今期冬ドラマ。時として似たようなジャンルのドラマが同じクールにかたまることもあるが、今期は恋愛、医療、ミステリー、ヒューマンドラマなど、個性豊かな作品が勢揃いしている。内容に負けず劣らず、演じている役者たちも新鮮な顔ぶれ。特に今期は役者を本業としている人だけではなく、ミュージシャンを出演者に抜擢したドラマが目立つのだ。

[Alexandros]『Where's My History?』(通常盤)
[Alexandros]『Where’s My History?』(通常盤)

 一人は水曜ドラマ『ウチの娘は、彼氏が出来ない!!』(日テレ系)、通称“ウチカレ”に出演中の川上洋平。彼は今年デビュー11周年を迎えたロックバンド[Alexandros] のメンバーで、ボーカル&ギターを務めている。もともと[Alexandros] は、川上自身が幼い頃に考えた[Champagne]というバンド名でデビューするも、2014年に開催されたライブ内で改名を発表。後付けで「格好をつける」という意味を付与した角括弧が印象的な名前だが、川上はデビュー当初から「世界一のロックスターになる」という壮大な夢を掲げ、名の通り格好良くバンドを牽引してきた。

 イギリスで毎年開催されている大規模野外音楽フェスティバル『グラストンベリー・フェスティバル』でのヘッドライナーを目標にしていることをファンの前で宣言している[Alexandros]。9歳から15歳までシリアで育った川上、学生時代にアメリカで4年ほど暮らしていたベースの磯部寛之、そしてギターの白井眞輝、3月のワンマンをもって勇退を宣言しているドラムの庄村聡泰の全員が社会人経験があるという異色の経歴を持つ彼らならではの多彩な音楽性と、中東訛りの英語と日本語を使い分けて歌う川上のハイトーンボイスで国内外から支持を受けている。2014年には台湾で初の単独公演を実現させ、海外での活動を見据えてアメリカで楽曲制作を行うなど、「世界一のロックスターになる」という夢の実現に向けて口先だけではなく、着実に歩みを進めている彼らには共にその夢を追いかけたくなるカリスマ性がある。

 その傍ら、川上は同バンドが主題歌を担当した映画『きょうのキラ君』で主人公たちが通う高校の英語教師役として友情出演し、俳優としてデビュー。昨年12月にLINE NEWSの動画コンテンツ「VISION」内で公開された[Alexandros]と岩井俊二監督のコラボショートムービー『夢で会えても』にバンドマン“ヨウ”役で出演しているが、本格的な演技は今回のウチカレが初となる。脚本家・北川悦吏子からのラブコールで本作に出演した川上が演じる橘漱石は、小説家・水無瀬碧(菅野美穂)の新担当編集者という役柄。第1話から“雰囲気イケメン”と少々失礼な紹介の仕方をされ、担当編集として真剣に碧と向き合うもコケにされている様子などを見ると、正直最初は端役にも思えたが回を追うごとにその存在感が増している。何より、この漱石というキャラクターは女性の保護欲を駆り立てる男性なのだ。

【ウチカレ】母(菅野美穂)が娘(浜辺美波)に知られたくなかった秘密…。ショックを受けた娘のそばにいるのは光(岡田健史)…!!第6話PR60秒/日テレドラマ公式

 ドラマの中盤まで、担当作家にも先輩編集者にも強く出れない気の弱さが目立っていた漱石。ストーカー気質の彼女も上手く扱えず、碧が全く彼を意識していなかったように魅力的なキャラクターには見えなかった。しかし、第4話で碧のために編集者としての意地を見せたことで株が急上昇。さらには、ずっと憧れていた碧からお礼を言われたことで嬉し涙を流す姿はまるで子犬のような愛らしさ。視聴者の心を多分に掴んだからか、「この人は一体どんな人?」という声に応えるかのように、『徹子の部屋』(テレビ朝日系)のパロディで橘漱石役の川上洋平として第5話の冒頭に登場した。まだ多少のたどたどしさは否めないが、それが逆に漱石というキャラクターを魅力的にしており、今後も碧の恋のお相手として多くの女性視聴者を虜にしていくだろう。

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