香取慎吾が持つ「誰かを喜ばせたい」という思いに触れてーー渡辺直美との初MC特番で見せた、2人のポジティブな姿勢

 もちろん、「はじめて」の偉業を達成するには数々の苦労も伴う。番組でも、なかなか理解してくれる人が見つからなかったり、職を追われたり、私財を投げうって奮闘したり、とレジェンドたちが立ち向かった困難も紹介されていた。

 しかし、そんな苦労をしてでも「珍しい動物が見られる豊かな国にしたい」「文章じゃなく写真で感動を共有できるようにしたい」「目の不自由な友人が自由に外を歩けるような社会にしたい」「命を助けてくれた恩人に感謝の気持ちを形にしたい」……と、それぞれの生みの親には叶えたい思いがあったのだ。強い信念が真っ直ぐに伝わる番組となったのは、香取と渡辺の2人に共通した、素直に「スゴい」と感動し、ポジティブな視点で物事を発信していく姿勢があったから。

 番組中には披露されなかったが、収録後の囲み取材では「自分が「さいしょの人」だろうと思うことは?」という質問に、「アイドルが本格的にバラエティをやったのは、僕らが最初じゃないかな」(香取)、「私はアパレルブランド(『PUNYUS』)も立ち上げて、芸人として初めてファッション系の仕事をしたのは自分じゃないかなと」(渡辺)と話していた(香取慎吾と渡辺直美、互いをリスペクトする関係性 MC務める『ニッポンのレジェンド発掘SP』収録後、リモートで2人に直撃)。

 香取と渡辺もレジェンドたちと同様に、どんなに苦労をしてでも「誰かを喜ばせたい」という思いを持つ人なのだろう。改めて、どんなものにも「はじめて」の人がいることを知った2人は、「もっと知りたい」と盛り上がった。知的好奇心が満たされ、自分もまた何かをはじめられるのではないかと背中を押してくれた同番組。「また機会があればぜひお会いしましょう」と締めくくった香取の言葉が、近い将来実現することを願っている。

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