Hey! Say! JUMP、Sexy Zone、ジャニーズWEST……コロナ禍に支持された理由と特色 「ジャニーズ楽曲大賞」を受けて考察

 2位の「狼青年」から抽出された語句は、これとは全く異なる特徴を示しています。作詞・作曲を手がけた「アヴちゃん」こと薔薇園アヴ(女王蜂)、そして振付を担当したMARIE(東京ゲゲゲイ)が語句として頻出し、やはり語句として抽出された「YouTube」にて公開されたMVに強烈なインパクトを抱いたファンが多かったことが、想像されます。事実、楽曲部門と並行して行われたMV部門で「狼青年」は1位を獲得しており、やはりMVが支持の原動力となったと言えるでしょう。

表3:楽曲部門上位3曲のMV部門順位(参照

曲名/グループ名/楽曲部門順位/MV部門順位
「RUN」/Sexy Zone/1位/20位
「狼青年」/Hey! Say! JUMP/2位/1位
「証拠」/ジャニーズWEST/3位/5位

 また、3位「証拠」のコメントからは、コロナ一色となった2020年に、この楽曲によって多くの人が前向きな気持ちになれたことが見えてきます。誰もが経験したことのないこの不安な時世において、ジャニーズWESTのポジティブなキャラクターと、活力が湧いてくるパフォーマンスがハマったのかもしれません。この曲で印象的な「神ちゃん」こと神山智洋の歌唱は、その象徴として映り、それはジャニーズWESTにとっての「第二章」、次なるステージを予感させるものだったと、多くのジャニーズファンが捉えているようにも思えました。

ジャニーズWEST - 証拠 [Official Music Video]

 2020年特に印象深かった3曲には、三者三様の特色、そして理由がありました。また、YouTubeの影響が著しい昨今において、テレビの影響もまた依然として大きかったことも、2020年の特徴だったと捉えています。この点から、ジャニーズはさまざまな面で過渡期にあり、現在の混沌とした情勢も相まって、この状況はしばらく続くのではないかと予想されます。世の中はポストコロナに向けて着実に動いてはいますが、2021年は引き続き、限られた状況で積極的にパフォーマンスをすることが求められていきます。その意味でこの3曲の特色は、今ジャニーズに求められている「あるべき姿」を示しているのかもしれません。

■ジャニヲタおじさん
ジャニヲタのおじさん。1974年生まれ。福岡県在住。AB型。妻、息子、娘の4人家族。ジャニーズを見て、かっこいいな、素敵だなと思ったことをTwitterやブログに記しています。
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