マカロニえんぴつ、配信ライブで全国に届けた“希望” 『マカロック振替配信ワンマン』レポート

マカロニえんぴつ『マカロック振替配信ワンマン』レポ

 2021年1月27日、マカロニえんぴつがKT Zepp Yokohamaにて配信ライブ『マカロック振替配信ワンマン ~Zepp横浜から希望を込めて~』を開催した。本公演は、全公演中止となった『マカロックツアーvol.10 ~わずかな希望を探し求める者たちよ篇~』の振替配信ライブであり、予定されていた構成に加え、リスナーから楽曲のリクエストも受け付けた。開演前からチャット欄には「チケット全落ちしてたから配信嬉しい!」など興奮のメッセージが続々と書き込まれた。

 冒頭、シングル『溶けない』のジャケットを彷彿とさせる蝋燭が映し出され、一曲目に演奏されたのは2017年発売の懐かしの一曲、「夜と朝のあいだ」。「ボーイズ・ミーツ・ワールド」ではドローン撮影が行われ、ステージ上のメンバーを360度周りながら映した。歌い続けるはっとりの左手にドローンが着地するという演出も、配信ならではで心踊った。

マカロニえんぴつ(写真=酒井ダイスケ)

 はっとり(Vo/Gt)はMCで「アルバムって、リリースツアーをやってみんなに会いに行って『こんなアルバムなんだ』と俯瞰して完成するから、折り合いをつけたくて」と配信に至った経緯を説明。その後、長谷川大喜(Key)が奏でる印象的なイントロで始まる「Mr.ウォーター」、「たしかなことは」とアルバム『hope』収録曲を繋げ、「ヤングアダルト」へ。チャット欄には本曲の印象的な歌詞である「ハロー絶望」のコメントが次々と書き込まれ、一体感をみせた。はっとりは曲中〈ハロー、絶望 こんなはずじゃなかったかい? 「でもさ!」〉と語気を強めた。筆者は本曲の歌詞をライブで聴くたび目頭が熱くなるのだが、画面からでも絶望を吹き飛ばすほどのエネルギーが伝わり、心震えた。

マカロニえんぴつ(写真=酒井ダイスケ)
マカロニえんぴつ(写真=酒井ダイスケ)
マカロニえんぴつ(写真=酒井ダイスケ)
マカロニえんぴつ(写真=酒井ダイスケ)
マカロニえんぴつ(写真=酒井ダイスケ)
はっとり
はっとり
高野 賢也
田辺 由明
長谷川 大喜
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はっとり
はっとり
 高野 賢也
田辺 由明
長谷川 大喜
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 ここで「hope」のオルゴールの音色にあわせ、メンバーの幼少期の写真が放映された。犬に乗っかられるはっとり、鼻に生クリームをつけた高野賢也(Ba)、セサミストリートのぬいぐるみを抱く田辺由明(Gt)、七五三姿の長谷川と、お宝写真を次々と放出。「幼少期に思い描いたそれぞれの夢やあこがれ」「4人は出会い、あこがれは形を変え、今も追い続けている、、、」という感動的なメッセージの後に鳴らしたのは「あこがれ」。照明がつくと、そこにはコスプレしたメンバーの姿が。はっとりは「HATTORI」の名と、ファンだという元阪神タイガース・今岡誠選手の背番号「7」の刺繍が入ったユニフォーム姿、料理本出版をめざす長谷川はコック、高野はセーラーマーキュリー、田辺はハードロックギタリスト?のような白髪姿で登場。「それぞれがいつか憧れたものたちになってみた」とのこと。「人生はあたかも自分で選んできたかのようだけど、音楽をやっていなかった今もありえると思うと感慨深い。今が一番楽しいと言えて幸せだと思い、あこがれをやりました」「決め込みすぎなくても、なるようになります」とメッセージを送った。

 「恥も外聞もなく全部さらけ出してやりたいと思います」とコスプレ姿のまま演奏を始めたのは「この度の恥は掻き捨て」。早口長文の歌詞を歌い切ったはっとりに、チャット欄には「おつかれさまー!」の文字が並んだ。

マカロニえんぴつ(写真=酒井ダイスケ)
マカロニえんぴつ(写真=酒井ダイスケ)
マカロニえんぴつ(写真=酒井ダイスケ)
マカロニえんぴつ(写真=酒井ダイスケ)
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 衣装を戻し、リクエストセクションへ。3位から順に、と前置きし、「愛の手」(2ndミニアルバム『エイチビー』収録)を披露。演奏後、サポートドラムの高浦''suzzy''充孝を紹介し、「4位はみっちゃんでした」と人気ぶりを語った。続いて、「世界中のライブハウスに捧げたいと思います」と、ライブ大定番の「ワンドリンク別」(1stミニアルバム『アルデンテ』収録)へ。チャット欄には「ワンドリンク別!」の文字が信じられないスピードで投稿され、また皆で集まって声を出す日が待ち遠しくなった。演奏後はっとりも「みんなの声が聞こえてきた」と喜んだ。そして堂々の1位は「MUSIC」(1stフルアルバム『CHOSYOKU』収録)。マカロニえんぴつはグッドミュージックを届け続けるーーこれは彼らが昔からずっと言い続けてきたことであるが、〈夢をもったあなたには きっと届く、あなたには グッドミュージック〉と歌う本曲が1位になったことは、マカロニえんぴつとリスナーの絆の証のようで、込み上げるものがあった。

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