櫻坂46、メンバー同士の”絡み合い”で見せる新境地 「ブルームーンキス」が反響呼んだ理由

『Nobody’s fault』(通常盤)
櫻坂46『Nobody’s fault』(通常盤)

 先日放送の『そこ曲がったら、櫻坂?』(テレビ東京)にてスタジオ披露された1stシングルの収録曲「ブルームーンキス」がファンの間で話題だ。昨年12月に開催されたライブ『櫻坂46 デビューカウントダウンライブ!!』で初披露された際も大きな反響のあったこの曲。カップリング曲ながらも表題曲やMVのある楽曲並みに盛り上がりを見せている。ライブ後にはファンから「ブルキスが頭から離れない」といった声が多数上がっていた。今回のテレビ披露後も多くの反響が寄せられているようである。同グループの新境地とも言えるこの曲の魅力について考えてみたい。

思わずドキッとさせられるメンバー同士の“絡み合い”

 Aメロは音の隙間が多く、終始静寂に満ちた緊張感の漂う雰囲気。変則的なリズムと高鳴る鼓動のようなビートの応酬に、何か起きるぞというドキドキ感がある。歌詞も〈僕は君の肩を抱いて〉や〈ふいに盗んだ唇〉とどこか怪しげだ。そして、その張り詰めた空気を切り裂くようにして放たれるサビ直前のセリフ〈「あ、キスしちゃった」〉でセンター森田ひかるが口元を隠しながら微笑を浮かべる。その何かが弾けたような一瞬の間に思わずドキッとさせられるのだ。

 また、この曲の見どころは何と言っても2番のパフォーマンスである(今回の放送ではあいにくショートバージョンとなっている)。ポリリズミックに展開される流麗なピアノが登場し、サウンドの緊張感がより一層増す2番。ここでメンバーたちは互いに詰め寄り、文字通り“絡み合う”。スポットライトがステージの各所に当てられると、土生瑞穂と守屋茜、武元唯衣と松田里奈がそれぞれ体を密着させながらこちらを挑発的に見つめている。特にセンター森田と渡邉理佐が抱き合うシーンは衝撃的で、“見てはいけないものを見てしまった感”に襲われたファンも多いだろう。その2人を小林由依が引き裂く“三角関係”も面白い。センター森田はその直後、2度目のセリフ〈「あ、こんなに好き」〉を軽やかに決める。1番で口元を押さえていた両手は2番では胸元に変わり、自分の中にある感情に気付いたような演技を見せる。それは、まさに彼女たちを見ている私たちの胸の高鳴りを表しているかのようだ。

 同グループでは、過去に欅坂46時代のユニット曲「割れたスマホ」(4thシングル『不協和音』収録)でもメンバー同士が触れ合ったり、抱き合う振り付けが取り入れられていた。ただし「割れたスマホ」の場合は歌詞やダンスにベタなドラマ風のちょいダサ感が漂っていて少々コミカルな印象を受けた。それ対して、「ブルームーンキス」には曲全体に研ぎ澄まされた緊張感があり、ここぞというポイントでドキッとさせられる新感覚がある。青い照明も相まって見た目の印象としては“静”だが、起きていることは確実に“動”。心の中では熱く燃え上がっている。新生櫻坂46が見せる新境地の一曲と言えるだろう。

欅坂46 『割れたスマホ』Short Ver.

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