Klang Ruler、シーンの“今”を多角的に映し出したステージを展開 4s4ki、ぜったくん、POLY迎えた『Magnet+』公演

Klang Ruler、シーンの“今”を多角的に映し出したステージを展開 4s4ki、ぜったくん、POLY迎えた『Magnet+』公演

 渋谷のスペイン坂を登ると、そこにあるのはSHIBUYA WWW。12月13日、師走の週末にもかかわらず、こころなしか人出が少ない渋谷の街でKlang Rulerの有観客&生配信のハイブリッドライブが開催された。次世代アーティスとのコラボも話題の彼らが、満を持してキャリア初のワンマンライブの舞台に立ったのだ。いつもより心なしか大きく見えた彼らの姿からは、ジャンルやカテゴリーを超越した新たなシーンを背負って立つ確かな覚悟が見て取れた。

 「Magnet+」と題された今回のライブは、同世代カルチャーのハブとなることをテーマにKlang Rulerが主催してきた定期企画「Magnet」の流れをくむもので、本公演でもかねてより親交のある4s4ki、ぜったくん、POLYの3組をサポートアクトに迎えている。「Magnet」のカルチャーごちゃまぜな雰囲気をそのままに、シーンの今を多角的な切り口から映し出したモニュメンタルなライブとなった。


 開演時刻を迎え、照明が落とされるとyonkey(Vo)、Gyoshi(Gt)、かと たくみ(Ba) 、清水翔太(Dr)のメンバー4人がおもむろに入場。ラジオの周波数をあわせるような不穏なSEが一瞬にして会場の雰囲気を緊張感で包んだ。観客を緊張感から解き放ったのは、yonkeyがサンプラーを叩き出した瞬間。紡ぎ出されたのは「iCON」のイントロだ。シンセサイザーの音色が暗闇を照らすサーチライトのようで心地がよい。yonkeyがサンプラーを叩きながら〈人生全額ベット/どうせ死ぬまで迷路〉と第一声を放つと、言葉が波紋のように観客を伝った。いよいよ、ライブの幕開けである。「iCON」はジャンルレスなアッパーチューン。ライブアレンジの切れ味の良さからだろうか、サンプラーを用いたHIPHOP的なアプローチからバンドサウンドに展開する瞬間、一気に視界が晴れる思いがする。一曲目にして早くもバンドの有機的なグルーヴが会場を満たす頃には、続く「レイドバックヒーロー」へとなだれ込んだ。タイトルのとおり、レイドバックしたバンドの雰囲気が心地よい。〈シーン変えるよきっと初めはHigh Low〉という歌詞はまさにKlang Rulerの現在地点なのかもしれない。

 徐々に高まった熱量が会場を支配しきったころ、最初のサポートアクト・4s4kiが登場。オートチューンのかかった4s4kiの歌声は、YouTube企画『Midnight Session』でも話題のラッツ&スター「夢で逢えたら」のカバーだ。深い酩酊感のあるサウンドは往年の歌謡曲に新たなアップデートを加える。まさにうっとりという表現が最適だろうか。おなじみのカバー曲で観客の心を掴んだ4s4kiは、オリジナル楽曲の「おまえのドリームランド」もKlang Rulerのバンドアレンジで披露。エレクトロポップな雰囲気はそのままに、バンドらしいグルーヴが4s4kiの魅力を最大限に引き出した。

 続いて登場したのが、ぜったくん。キャップにパーカー、サコッシュといったラフな出で立ちから放たれるのはORANGE RANGE「以心電信」のカバー。yonkeyとの息もぴったりにフリースタイルも交え、懐かしい名曲を披露してくれた。このライブのリハーサルに寝坊をしてしまったというぜったくんは「睡眠にちなんで」と、「sleep sleep feat. さとうもか」をKlang Rulerとともに演奏すると、ぜったくんの肩肘張らないリラックスしたフロウがアットホームな空間を演出した。

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