香取慎吾がパラアスリート達との交流で伝える、誰もが持つ楽しむ力ーーパラリンピックSPナビゲーター就任3年を迎えて

 香取が伝えてきた多くのパラスポーツの魅力を、実際に確かめてみたいと、2020年の東京大会を楽しみにしていた。だが、残念ながら新型コロナウイルスの影響により延期が決定。パラリンピックのみならず、ライブやコンサート、季節の風物詩から学校や企業の行事、個人の冠婚葬祭に至るまで、多くの人が楽しみにしていたであろう数々のイベントが軒並み中止・延期となった。

 「できることができなくなってしまった」ーー世界中の人がそんな気持ちになった2020年という年に、多くのパラスポーツ選手たちから聞いた困難を乗り越えてきた話を思い出す。そして、彼らと接してきた香取は「僕らが見据える東京大会はコロナ禍で1年延期になった。今はたくさんの人にお会いできるいい時間と僕はとらえています」と語る(参照)。

 パラスポーツを知れば知るほど、人が前向きに生きる力を貰えるのかもしれない。この世界は理不尽で、思い通りになんていかなくて、困難なことばかり。でも、支えてくれる人は必ずいる。「教えて世界」と声をかければ多くの人が手を差し伸べてくれる温かさもある。より強く生きるためにも、戦うべきは自分自身。わかってはいても、便利な世の中にいると忘れてしまいがちなことを、思い出させてくれる。

 「東京パラリンピックはコロナ禍を乗り越えて開催した、ということだけにとどまらせてはいけないと思う」ーーこの困難を経て、また便利な世界に戻ったとしても、2020年に痛感したことを、多くの気づきを、忘れずにいくこと。「東京大会はその始まりでもある。歓喜の笑顔が広がる、そんな大会になれば世の中はもっと変わっていくような気がしています」ーー香取が見据える大きな一歩を目指して。私たちにもできる世の中が変わっていく準備を、共に続けていこう。

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