EXILE、新体制14人の決意を刻んだ「RED PHOENIX」 再生と復興を掲げる“LDHエンタテインメントの集大成”に

 11月23日、EXILEの新曲「RED PHOENIX」が配信リリースされた。同曲は、2021年元旦にリリース予定のEXILE TRIBEのニューシングル『RISING SUN TO THE WORLD』に収録される。

EXILE TRIBE『RISING SUN TO THE WORLD』

 また、翌11月24日には、同曲のMVが公開。「日本を元気に。そして、日本の元気で、世界を元気に。」というテーマの下、燃え盛る炎をバックにした激しく力強いパフォーマンスを通して、EXILEの“これまで”の集大成的な要素も見せつつ、新体制となった“これから”を強く提示する映像となっている。

 MV冒頭で彼らが立っている場所には、楽器やアンプ、スピーカー、古めかしい自動車やラジカセ……よく見るとブラウン管テレビや、分厚い書籍が並んだ本棚なども積み上げられている。これらは全て人が作り上げ、何世代にも受け継ぎ発展してきた「文化」の象徴だ。そして、その頂に据えられたEXILE SHOKICHIのドラムセットには、燃える不死鳥の両翼が重なる。鳴り続くハンドクラップ音とストンプ音、そしてコーラスという「人が作り出す音」を前面に押し出したアンセムロック的なイントロ、そして拳を掲げたEXILEメンバー達の姿、それらが意志をもって奮起する人が持つ“力”の強さを意識させる。冒頭から実に明確かつストレートに「文化の復興・再生」を表象した、頼もしい演出だ。

 なお、ここで示される“再生”への意志とは決して表面的なものではない。先に発表されたEXILE TRIBEによる2021年のドームツアー開催、そしてその際の「LDHがライブを復活させることで約10万人の仕事が再開します。『日本を元気に』への想いを実現するために、まずLDHはライブをつくる仲間たちを元気にすることからはじめたい」(参照:LDH JAPAN 公式HP)というコメントからもわかる通り、覚悟をもって実現の道へと繋げるのが彼らなのだ。

 また、この作品が表象するもう一つの“テーマ=新たなEXILEの構築”について、ここからは追っていきたい。まずサウンド面では、直球のロックサウンドを鳴らすギターや重い余韻を残すビート、そしてそのビートに乗り激しいグルーブを作り出すEXILE TAKAHIRO、EXILE SHOKICHI、EXILE NESMITHのボーカリング。パフォーマンス面では、サウンドのグルーブ感をさらに力強く表現したフォーメーションダンスが壮観だ。そこにはLDHのダンス表現と非常につながりの深いクランプやヒップホップの要素が多分に盛り込まれているほか、サビ部分のパフォーマンスでは「RED PHOENIX」のいわば前身的存在であるEXILEの楽曲「RISING SUN」のサビの印象的なステップを思わせる振付も見られる。

EXILE / RED PHOENIX(from Single「RISING SUN TO THE WORLD」/ EXILE TRIBE)

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