宇宙Sixは、ジャニーズの歴史に残り続けるーーグループ解散に寄せて
あの日から、Twitter上をのべつまくなしに流れていく「#宇宙Sixありがとう」の言葉。
約4年にわたる活動期間、紆余曲折はあったけれど、いつだって宇宙Sixはステージで輝き、たくさんの人を幸せにした。それは、ほかでもないファンからの「ありがとう」が証明している。
2016年11月11日、ひとつのグループが誕生した。2日後の『ARASHI LIVE TOUR 2016-2017 Are You Happy?』にて明かされた名は“宇宙Six”。その持ち味は、高いスキルに裏打ちされた、華のあるパフォーマンス。それでいて、経験豊富な彼らは、バックダンサーとしてとことんサポート役に徹し、メインキャストを立てる。当然、先輩グループからの信頼は厚い。数々のステージをサポートし、彩りを添えてきた。
近年は個人での舞台への出演も増え、主演をつとめる機会も多く、表現の場はジャニーズ内にとどまらない。
アクロバティックで大胆、弾けるようなダンス。宇宙Sixのステージからは、踊ることの楽しさがビシビシと伝わってくる。パワフルなパフォーマンスと、グループが持つ底抜けに明るい空気は、ジャニーズアーティストがほぼ勢揃いしたオンラインライブ『Johnny’s World Happy LIVE with YOU』でもひときわ輝きを放っていた。
これまでにも、違う道を進むメンバーとの別れはあった。けれど、それすらも糧に、宇宙Sixは宇宙Sixにしか進めない道を邁進した。
彼らががむしゃらに走った日々、功績は、彼らを愛したファンがそれを忘れないかぎり、決して消え去ることはない。
10月1日、ジャニーズ事務所と、メンバーである山本亮太との間で、専属契約の解除が決定した。これまでの別れとは同列に語ることなどできない、悲しい理由だった。
宇宙Sixのメンバー江田剛、松本幸大、原嘉孝は“けじめ”として、グループの解散を申し出た。そして2020年10月3日、宇宙Sixはその歴史に幕を下ろした。
正直、残念でならないが、彼ら自身で決断できたことは、唯一の救いであるように思う。突然の出来事、そして理由が理由であるだけに、どんな形であれ、複雑な感情は残る。
それでも、誰かに打たれたピリオドを受け入れることほど難しく、悔しいことはない。辛くとも、自分たちが決めた道であれば、きっと前に進める。今はそう信じたい。
もちろん、彼らの心中を慮れば、こうした発言も易々とできるものではない。青春と夢、きっとすべてを注ぎ込んだ場所だったのだから。