3周年を迎えても新しい地図は広がり続けるーーあらゆる変化を受け入れてきた、3人それぞれの個性

他者との絶妙な距離感で美学を掲げる稲垣吾郎

 長年、ミステリアスなキャラクターが浸透していた稲垣は、2017年11月に生放送された『72時間ホンネテレビ』や、『7.2 新しい別の窓』こと『ななにー」(いずれもABEMA)で徐々にその人間味溢れる姿が明らかになっていく。段取りが悪く無駄な時間が過ぎることに“イラチ(すぐにイライラしてしてしまうこと)”なところがあること。髪型が崩れるほどの風が吹くロケは気が気ではないこと。日差しが強いときには、日傘が欠かせないこと。撮られる写真は、納得のいくものであってほしいこと……そんな数々のこだわりが見えるたびに、いっそう彼が持つ美学を際立たせていった。

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 自宅に飾られる美しい花たちに、健康的な料理を嗜む優雅な時間。SNSで綴られるのは、プライベートの切り売りとは一線を画す「稲垣吾郎」の私生活というひとつのショウだ。『ななにー』内での「インテリゴロウ」のMCや、ラジオ『THE TRAD』(TOKYO FM)のパーソナリティなど、ゲストを迎えてトークを繰り広げていく仕事も充実。何を秘めて、何を見せるか。自分自身の軸がハッキリとしているからこそ、稲垣は人との距離のとり方も絶妙だ。きっとミステリアスに見えていたのは、土足で踏み込まないし、踏み込ませないものがしっかりとしていたからなのだと今なら理解できる。誰もが発信者になれる時代だからこそ、稲垣のそのモットーはより美しく生きるための指針となっている。

 新しい地図を広げたからこそ、よりエッジの立った3人の個性。きっとこれからも、その個性を基点に様々な方角にチャレンジを続けていくに違いない。その中では、キャイ~ンやユースケ・サンタマリアなど、懐かしいNAKAMAとの再会、新たな共演も含まれていることだろう。同じ青い空の下、新しい地図は広がり続ける。

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