乃木坂46 中田花奈、『テレ東音楽祭』「おいでシャンプー」センターにファンが湧く理由 年内卒業に向けての活躍を振り返る

 「やりたいことをたくさんやらせてもらえた」と話す中田は、多趣味が仕事へと繋がっていったメンバーでもあった。ゲームアプリから始めた麻雀は『トップ目』に、深夜ラジオ好きは5年目を迎える『沈金』でのアルコ&ピースとのフランクな会話に活かされている。現在『乃木坂工事中』で企画されている「中田花奈 卒業発表記念 乃木坂46が言ってそうGP」は、中田もリスナーである『バナナマンのバナナムーンGOLD』(TBSラジオ)での発言から始まった、中田の「陰で言ってそうキャラ」がきっかけ。中田の卒業発表を受け、バナナマンの設楽統はラジオで「アイドルグループにいながら自虐的なことも言ったりとか、ああいったメンバーってなかなかいない」とコメントしている。

 その自虐的な発言の一つに、自身の全盛期時代がある。中田は7thシングル『バレッタ』から選抜を外れ、長い間アンダーメンバーを経験。17thシングル『インフルエンサー』、19thシングル『いつかできるから今日できる』で選抜に返り咲くも、そこから再びアンダーに戻っている。しかし、そのアンダー期間で培われたパフォーマンス力は同期や後輩からも一目置かれる存在に。特に2018年に開催されたアンダーライブの北海道シリーズでは座長として活躍。そのマインドは、時間を共にした2期生、3期生へと受け継がれている。

 25thシングル『しあわせの保護色』は白石を1期生が見送る卒業シングルでありながら、結果的に中田が参加する最後のシングルになろうとしている。けれど拍子抜けするほどに明るく前向きなラジオでの卒業発表やブログの文面から伝わってくるのは、溢れる充実感だ。10月には夢だった写真集も発売。苦節を経て、中田は有終の美を飾る。

■渡辺彰浩
1988年生まれ。ライター/編集。2017年1月より、リアルサウンド編集部を経て独立。パンが好き。Twitter

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