ヒプノシスマイク 全ディビジョン参加の新曲は“無敵のパーティーチューン”に スチャダラパーの手腕が光る、その全貌を聴き解く
2次元コンテンツへの楽曲提供のイメージがなかったスチャダラパーだが、たくさんの個性的なアーティストとコラボレーションし、それぞれのファンを歓喜させてきた彼らにとって、『ヒプマイ』の個性豊かなキャラクターたちを活かしながら一曲をまとめ上げることは、ある意味得意分野と言えるのかもしれない。
昨今のラップバトルブームに加え、『ヒプマイ』の世界観や設定上、ラップが戦いのツールとなっているのは当然としても、ヒップホップやラップには言葉で遊ぶ文学・ポップカルチャーとしての側面もある。普段熱いバトルを繰り広げている彼らも時にはタッグを組んで、バトルとは違うテイストのパフォーマンスをすることもできるのだと、この「SUMMIT OF DIVISIONS」は伝えてくれる。
3周年を迎えて明らかになった世界観やキャラクターの複雑さに加え、音楽的にもさらなる充実を見せる『ヒプノシスマイク』。「SUMMIT OF DIVISIONS」という無敵のパーティーチューンを得たことで、ファンのボルテージもこれまで以上に高まるだろう。物語の新たな展開やメディアミックス、ライブ、次なる楽曲にも期待が集まる。クリエイター、キャスト、ファン、それぞれの熱意はこの作品の可能性をどこまで広げられるのだろうか。4年目の『ヒプノシスマイク』にも注目したい。
■草野英絵
ライター。アニメ、ゲームなどのエンタメ記事を中心に雑誌・WEBで活動中
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