NiziU RIKU、周囲の声を受け入れ成長するナチュラルな魅力 「Make you happy」ではサビも、グループにとって大きな存在に

NiziU RIKU、グループでの存在感

 「この曲は遊び人みたいにちょっとフラフラした感じで歌わないといけないですが、RIKUさんは真面目で真っ直ぐな感じなので、どう歌いこなすか心配です」とJ.Y. Parkが懸念していたように、普段のRIKUがたたえる印象とは異なった雰囲気を持つこの「Who's your mama?」は、東京合宿で課題点として与えられた動作間のグルーヴ感や柔軟性、感情表現が重視されるナンバーだ。その上、プロデューサー・J.Y. Park本人の持ち歌である本楽曲のパフォーマンスは、彼女にとってこれ以上ないほど大きな挑戦と言えた。

 その高い難易度に「(どう表現すれば良いか)思い悩んだ」「レッスンで泣いてしまったときもあった」というRIKUだったが、初めての本格的な個人レッスンを通じて得た日々の学びと、他の練習生やトレーナー陣から投げかけられた「自分らしく」という声が、彼女に自信を与えたという。

 「自分が楽しまないと、観てる方に楽しさは伝えられない」「悔いがないように曲に入り込んで楽しもう」という思いで挑んだ本番のパフォーマンスでは、東京合宿の時点で評価されていた動作や発声の安定感にさらなるアップグレードが見られたとともに、グルーヴ感と豊かな感情表現が加えられ、そして何より彼女の持ち味である自然な輝きが眩しく光っており、ステージ上で大きなチャレンジを乗り越えて見せたRIKUの姿に、J.Y. Parkは「僕が期待できる最高のレベル」と驚きの混じった喜びの声を上げた。

[Nizi Project] Part 2 #2-2

 「Who's your mama?」で発揮されたRIKUのポテンシャルはその後、チームミッション「Heart Shaker」(TWICE)や、ファイナルステージの3つのミッションにおいてメインボーカルを担当し、パフォーマンスを牽引するまで伸びをみせる。J.Y. Parkからは「これまでは成長はしているけど、どこかいつも惜しい部分があった。でも、最後のパフォーマンスは指摘するところがありません」「僕がガールズグループに期待する全てを見せてくれた」「RIKUさんが『Nizi Project』にいなかったらどうなっていただろう、という思いが頭をよぎるほど」と絶賛を浴びながらデビューメンバー入りを果たした。

[Nizi Project] Part 2 #9-2

 メンバーのRIOから「RIKUは吸収が早い」と語られ、また本人も「何度も挫折しかけたけど、最後まで諦めず頑張ってこれたのは、メンバーの支えがあったから」と明かすように、J.Y. Parkやトレーナー陣、そしてメンバーたちといった周囲の声を素直に受け入れながら着実に成長するRIKUの真っ直ぐでナチュラルな魅力は、プレデビュー曲「Make you happy」においてサビを担当するまでに、NiziUにおける大きな存在となっている。今後も“NiziUのビタミン”として普段の姿やパフォーマンスを通じ、人々に笑顔を届けてくれるだろう。

■菅原 史稀
編集者、ライター。1990年生まれ。webメディア等で執筆。映画、ポップカルチャーを文化人類学的観点から考察する。Twitter

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