新人育成枠WAgg、メジャー目指すCARRY LOOSE……各グループが果たしてきた役割とは? WACK所属グループの特性を分析
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行で、エンタメ業界全体が苦境に立たされるなか、困難に抗い、輝きを放ち続けているのが、BiSH、EMPiRE、BiSらが所属している音楽プロダクション・WACKだ。
個性溢れる各グループがお互いに刺激し合い、高め合っていくことでWACK全体が盛り上がり、今や「WACK」という名のひとつのシーンが生まれつつある。
そんなWACKが堅調を維持するうえで重要な役割を果たしているのがWAggの存在だ。
WAggとは、即戦力となるWACKの次世代アイドル育成を目指して活動するために、2018年に立ち上げられたプロジェクト。WACKの卵(Egg)=WAggというわけだ。メンバー発表直後からツアーを敢行、さらにEMPiRE、BiSとのツーマンなどを経験してきたWAggは、先輩グループと同様にライブハウスで叩き上げられ、各自がグループ昇格を目指していった。
実際に、ナルハワールドはGANG PARADEに昇格(現在はPARADISESに所属)、ウルウ・ルはCARRY LOOSE、ハナエモンスターは豆柴の大群、キラ・メイはPARADISESへと昇格を遂げ、WAgg出身メンバーは、WACKの即戦力として大いに活躍している。
つまり、WAggでの活動を通してWACKイズムを培ってきたメンバーが、昇格によってグループに新たな風を吹かせたり、新グループ結成時には即戦力として活躍したりすることで新陳代謝を高めているからこそ、WACKには常に活気があるのではないだろうか。
未来のWACKを牽引する可能性を秘めた現在のWAggは、ア・アンズピア、愛(ラブ)、ウタウウタ、サアヤイト、ナアユ、アイナスター、ユウドット・comの7人体制だ。基本的に彼女たちがライブで披露しているのはWACK所属グループの持ち曲。BiSHのように現役バリバリのグループの曲はもちろん、普段はなかなかライブで観ることができないWACK内のシャッフルユニット SAiNT SEXの持ち曲をはじめとしたレア曲から、分裂したGANG PARADE、第1期および第2期BiSといった、今はライブで聴くことができないグループの曲も披露される。これらの曲については、「オリジナルのグループが歌うことに意味がある」という意見もあるかもしれないが、築き上げてきた歴史や想いの詰まった曲たちが、いつまでも歌い継がれていくことにも必ず意味はあるはずだ。
そして今年6月、そんなWAggにも待望のオリジナル曲「WAggの素晴らしき世界」が生まれた。「研究生」という側面にピッタリの、フレッシュでキャッチーなこの曲を契機に、これからWAgg自体がどこまで大きくなっていくのか、誰がどのグループに昇格していくのか。彼女たちにどんなドラマが待ち受けているのかに要注目。これはWAggに限った話ではないけれど、WAggとはメンバーの成長と成功までのドラマを追い続ける浪漫譚なのだ。