EXILE/三代目JSB NAOTO、「白日」「香水」「夜に駆ける」……音と歌詞が見えるダンス動画の魅力

NAOTO、ダンス動画の魅力

 彼のダンスの魅力はたくさんあるが、音だけでなく歌詞に合わせた振付をバランス良く取り入れられているところは、ダンスの知識がない人でも見やすい。例えば、瑛人「香水」のオリジナル振付では、〈たくさん写真撮ったね〉という歌詞に合わせて、ファインダーを覗く仕草を見せたり、サビの印象強いフレーズ〈君のドルチェ&ガッバーナの その香水のせいだよ〉という歌詞では、手首に香水を付ける仕草を取り入れているのだ。また、歌詞だけでなく歌詞に込められた感情に合わせて緩急をつけ、楽曲の世界観も表現されている。さらに、〈あの頃 僕達はさ〉という歌詞の部分では腕を反時計回りに回す振付がある。自身の腕を分針と秒針に見立てて時計を戻す動きをすることで、過去である“あの頃”を表現しているのではないだろうか。

香水/EXILE NAOTO ガチで踊ってみた【オリジナル振り付け】

 音に合わせた振付と、歌詞に合わせた振付を意識して見てみると、まるでNAOTOの体から音が流れ、歌っているように見えてくる。また、随所にNAOTOのダンススキルの高さが窺えるのだが、呼吸ひとつでさえも振付のひとつにしてしまうくらい、動きすべてが“ダンス”になるのだ。NAOTOのダンスは、ただ踊るだけでなく、時に歌い、時に楽器のように音を奏でているように見える。EXILEや三代目JSBの楽曲は基本的に振付があることが前提だが、今回の「白日」や「香水」のように振付がない楽曲にNAOTOがオリジナルの振付を作ることで楽曲の新たな楽しみ方が生まれるのだ。まずは何も考えずに見て、次は音にハメた部分や歌詞に合わせた振付を意識しながら見て……と、“踊ってみたシリーズ”には何度も繰り返して見てしまう中毒性もある。

 また、EXILEや三代目JSBでは、グループとしてパフォーマンスするため、ここまでじっくりとNAOTOだけのダンスを見られることはなかなか珍しい。そんな“ダンサー”としてのNAOTOの姿は、パフォーマーとして踊る時とはまた違う表情を見られることもファンにとってはうれしいだろう。

 “踊ってみたシリーズ”の動画に寄せられたコメントの中には、踊ってほしい楽曲をリクエストする視聴者もおり、このシリーズを楽しみにしている視聴者は多い。ソロとしてはもちろん、RIEHATAの投稿には「今後もお楽しみに」と書かれており、今後もふたりのコラボや、さまざまな形で“踊ってみたシリーズ”が更新されていくことにも期待したい。

■msk
ライター、エディター、アクセサリーデザイナー。芸能事務所、IT企業、アパレル、編プロ勤務を経て、フリーで活動中。ダンスを踊っていた経験と人脈を活かし、イベント撮影、MVなどのキャスティングも行っている。

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