三浦春馬、「Night Diver」で聴かせる多彩なボーカル表現 力強さと優しさが見えるMVから実感したアーティストしての進化
三浦春馬の2ndシングル『Night Diver』が、8月26日にCDリリースされる。ファンの要望も受け、“表現者”としての彼の魂がファンの心の中で輝き続けていけるようにとの願いを込めてリリースが決定したという。表題曲MVは、初パフォーマンスが予定されていた7月24日放送の『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)で公開されるや話題を集め、当日から各種サイトより単曲で配信がスタートされたほか、所属レーベル・A-Sketch公式YouTubeチャンネルには、死を悼む声と共に彼のパフォーマンスと歌声を称賛する声が多く集まり、公開から5日ですでにMVの再生数は900万回を超えている。
アーティストとしての進化を実感させるボーカル表現
表題曲「Night Diver」は、2016年に解散したロックバンド・HaKUのボーカル&ギターだった辻村有記が、作詞・作曲・プロデュースを手がけた。辻村はソロ活動を行う一方でクリエイターとしても活躍し、「U」や「Stupid」といったHey! Say! JUMPの多くの作詞・作曲を手がけているほか、Sexy Zoneの「HIKARI」や日向坂46の上村ひなのが歌う「一番好きだとみんなに言っていた小説のタイトルを思い出せない」の作編曲にも参加している。
そんな辻村が手がけた「Night Diver」は、パーカッシブなEDMで、夏の夜のムードにぴったりのサウンドだ。大切な相手との別れが忘れられず、それを乗り越えて新しい何かを掴もうとする心模様が表現されている歌詞は、心の中の様々な葛藤を歌っているものの決して暗さやネガティブさはなく、軽やかさのあるサウンドと相まって、むしろそこから何か新しい感情が生まれることを期待しているような清々しさを感じさせる。
三浦のボーカルも実に巧みで、Aメロではウィスパー調の表現を新鮮に聴かせ、それに続くため息と早口で畳みかけるBメロは、どこかユーモアも感じさせる。そしてサビでは一転、目の前に広い世界が広がるような、スケールの大きいボーカルを聴かせてくれている。ちょうど1年ほど前にリリースした1stシングル表題曲「Fight for your heart」では、ワイルドなハイトーンボイスと共に楽曲を全身で表現していたが、今作では実に多彩なボーカル表現を聴くことができ、アーティストとしての進化を実感させる。