三浦春馬、舞台/ミュージカル経験を経た“シンガーとしての表現力”に注目
今年8月に自身が主演したドラマ『TWO WEEKS』の主題歌「Fight for your heart」で、歌手デビューを果たした三浦春馬。7月24日放送の『2019 FNSうたの夏まつり』では、バックダンサーを従えて同曲と共に華麗なダンスを披露したほか、人材派遣会社「グロップ」のCMでは、ミュージカルさながらにキレのあるダンスと歌で話題をさらった。俳優でありながら、歌にダンスにとマルチぶりを発揮して注目を集めている三浦春馬は、12月4日に放送の『2019 FNS歌謡祭』第1夜に出演し、郷ひろみとのコラボで「言えないよ」を披露する。
天は二物を与えずどころか、三物も四物も与えた
三浦春馬は子役を経て、2006年の映画『キャッチ ア ウェーブ』で映画初主演を務め、翌年の映画『恋空』では第31回日本アカデミー賞で新人俳優賞を受賞。以降、大河ドラマを始め、『ブラッディ・マンデイ』や『大切なことはすべて君が教えてくれた』、『ごくせん』『進撃の巨人』『永遠の0』など数多くのドラマ/映画に出演し、確固たる人気を獲得した(『永遠の0』では第38回日本アカデミー賞優秀助演男優賞を受賞)。近年は舞台にも力を注いでおり、2016年のミュージカル『キンキーブーツ』(今春に再演)では、ドラァグクイーンのローラ役を妖艶に演じた。また今年初頭に上演された『Bunkamura30周年記念 シアターコクーン・オンレパートリー2019 DISCOVER WORLD THEATRE Vol.5『罪と罰』では、正義のために殺人を犯す青年ラスコリニコフを演じるために、減量をして臨んだという。
俳優として十分な評価をされている三浦であるが、「Fight for your heart」では抜群の歌唱力とダンスでシンガーとしても注目を集めることに。同曲は、EDMのサウンドに三浦のハイトーンボイスが重なる、クールさとアツさが同居した楽曲で、大切なものを守るために世界を敵にすることも厭わない情熱と信念、そして大いなる愛が歌われている。ボーカルは、あえてファルセットを抑えて地声のハイトーンで歌っており、それが強さを感じさせた。間奏では一転、まるで鳥が自由に空を飛び回るようなフェイクを聴かせていて、このバランス感が絶妙だ。Jeff Miyaharaらが手がけた楽曲も、歌謡曲的なキャッチーさと、最新のR&Bを落とし込んだグルーヴィーかつダンサブルな要素が満載されていて聴き応えがある。それら楽曲と歌詞が、三浦のボーカルに哀愁漂う男の背中とストイックさを与えている。