BEYOOOOONDS、インスタ個人アカウント開設、おうちでBuono……ハロプロ、活発化するリモート活動に注目
3・“#おうちでBuono”旋風が列島を席巻
横浜アリーナで行われたラストライブから3年、今度はYouTude上で伝説の公演が蘇った。配信は当時と同じ18時ジャストにスタート。「#おうちでBuono」は当然のようにTwitterのトレンド1位となる。
キャリア初期はつんく♂以外の作家陣が楽曲を書いていたこともあり、Buono!はハロプロファン以外からも注目されるユニットだった。2012年に開催された『指原莉乃プロデュース 第一回ゆび祭り~アイドル臨時総会~』でも抜群の存在感を発揮。いわゆる「ハロプロ食わず嫌い勢」も巻き込んで支持層を拡大していった。今回の配信でも「Buono!で育った」と思われる現役アイドルたちが、(宅配ピザを注文しつつ)ライブの内容に関するツイートを連発していたことが印象深い。
現PINK CRES.の夏焼雅やソロで活躍する鈴木愛理も同時進行状態でライブの感想コメントをアップしていたが、さすがに両者は感慨深げ。ライブ配信前に行われた2人の対談企画では、芸能界を引退した嗣永桃子がBuono!活動時は髪型を変えていた理由など知られざるエピソードも披露していた。
圧倒的な歌唱力、バラエティに飛んだ楽曲、和気あいあいとしたメンバーの掛け合い……Buono!3人のライブにはアイドルの本質がすべて詰まっていると言っても過言ではない。再結成は絶対ないだけに切なくもあるが、本物は時代を超えるということを改めて証明した格好だ。
さて、駆け足でこの数カ月のハロプロ系リモート活動を振り返ったが、これら一連の動きは表立った活動ができないなかで、いわば「苦肉の策」として始まったものだ。しかし「ウィズ・コロナ」「アフター・コロナ」のあり方が議論されている今、動画配信の方法論は引き続き議論されてしかるべきだろう。メンバーの魅力を引き出す企画は他にないか? ファンの求めるコンテンツはどんなものがあるのか? ハロプロの試行錯誤は続く。
■小野田衛
おのだ・まもる◎出版社勤務を経て、フリーのライター/編集者に。エンタメ誌、週刊誌、女性誌、各種Web媒体などで執筆を行っている。ハロプロメンバーへの取材も多数。著書に「韓流エンタメ日本侵攻戦略」(扶桑社新書)、「アイドルに捧げた青春 アップアップガールズ(仮)の真実」(竹書房)がある。芸能以外の得意ジャンルは貧困問題、サウナ、プロレス、フィギュアスケート。