TWICE、9人それぞれの“人として”の自然な魅力 パク・ジニョンによる個性を引き出す秘訣も明らかに

「TWICEの皆は感情が豊かです。言葉や表情、歌やダンスから個性が溢れ出ています」

 そう語るTWICEのプロデューサー、パク・ジニョン(J.Y.Park)は、メンバーそれぞれの個性を最大限に引き出す秘訣をこのように明かしている。

「彼女たちが自然体でいられるような環境作りを大切にしています。話すときも、歌やダンスをするときも、ありのままでいられるよう後押しをしています。ファンの皆さんが好きなのは、ありのままの彼女たちの姿です。(TWICEを見て)うわべの姿に騙されているとは思わないでしょう」

 パク・ジニョンによるこの言葉から思い出したのは、デビューを目前に控えるメンバー9人と彼との間で行われた5年前の対話である(参照:V LIVE)。

 「バラエティ番組に出演するとき、どうすれば上手くいくか」というメンバーからの質問に対し、彼は「最も重要なのは笑わせようとしないこと。笑わせようとしたその瞬間から、見ている人は居心地悪く感じてしまうものです。誇張して何かを言ったり、他の人を悪く言ってその場が盛り上がっても、結果として君たちが軽い人になってしまいます。友達と話すように素直で楽しく、謙虚で自然なままでいることが大事なのです」とアドバイスし、また自身も現役で活躍する一人のアーティストとして「デビューの頃の気持ちを保つことが出来れば、成功します」「最近、もっと良い人になりたいという思いが大きくなっている。他の人が自分を見るときでなく、自分が自分を見たときどう思うか。他の人は欺くことが出来ても、自分のことを欺ける人はいませんから」という言葉を投げかけていた。

 助言を受けてジヒョは「大袈裟な姿ではなく、本物の姿をお見せするという話が印象的でした。私も、それが一番重要だと思います」、ナヨンは「プロデューサーの“良い人になろうと努力する”という言葉がいちばん記憶に残ります。私も努力しようと思います」と語ったが、その気持ちは今も彼女たちの中に生きているように思う。

 それぞれが(出来るだけ)自然体でいられるよう促すパク・ジニョンをはじめとした周囲による環境作りと、他の誰でもない自分にとってのより良い自分であろうと努める9人の意志は、TWICEメンバーが持つ“人としての”自然な魅力に繋がっているように感じた。

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■菅原 史稀
編集者、ライター。1990年生まれ。webメディア等で執筆。映画、ポップカルチャーを文化人類学的観点から考察する。Twitter

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