TWICE、“9人でいること”の特別さと誇り グローバルグループならではの難しさも受け入れ、成熟した関係性へ

 YouTubeにて公開中のTWICEドキュメンタリー「TWICE: Seize the Light」。Ep.3での、昨年より行われていた『TWICELIGHTS』ツアーの練習風景には、「ファンでない人が来てもファンになってもらえるような(ジヒョ)」コンサートを目指すうえで振り付けの確認に勤しむとともに、曲進行やステージ演出などにも積極的に意見を出し合うメンバーの姿があった。

Ep 3. 一緒に流した汗でより強くなった私たち | TWICE: Seize the Light
TWICE『&TWICE』

 「ワールドツアーに限らず、全てをみんなで協力しています。普段の生活もほぼ一緒にいるので自然と連帯感が生まれます」とナヨンが話すように、より良い“自分たち”であろうとする彼女たちの思いは、ステージ上だけでなくその何気ない日常風景にも表れている。

 公演と移動を繰り返す忙しないスケジュールの合間に、冗談を言って笑い合うメンバーを見ながらふと、以前ジヒョが「毎日会っているのになんでこんなに楽しいの? 不思議だね、とよく皆で言っているんですよ」と語っていたのを思い出した。

 長期間、多くの時間を共有する者同士が良好なかかわり合いを持つことの困難さは、表舞台にいる身でなくとも感じられることである。だからこそ、デビューから5年目を迎えた今でも「毎日会っているのに楽しい9人」でいられていることを身をもって体現しているTWICEの関係性は、不思議なほど貴重に映るのだろう。

 インタビューでは、デビューをきっかけに道を交わせた彼女たちによるグループとしての軌跡が語られている。ダヒョンは「TWICEは多国籍グループなので、メンバーのライフスタイルも様々です。元々はみんな違う環境で暮らしていましたが、それでもお互いにたくさん話をしました。4年間みんなで頑張ってここまで来たんです」と話し、共同生活を送るなかでグローバルグループならではの難しさがあったことをうかがわせた。

 「外国人メンバーとのコミュニケーションの取り方が分かりませんでした。また、(練習生時代に)別のグループにいた人とのチームワークについても心配していました」とジョンヨンも結成当初に抱いていた不安について打ち明けたが、その後に続いた彼女の言葉が印象的だった。

「皆それぞれに違ったルールがありますから、そういうことで戸惑いましたね。どうすれば思いやりを持って前進できるのかと」

 そこには、それぞれが異なる立場に置かれていることを受け入れ、それでも歩み寄ろうとしてきたTWICEとしての姿勢が表れているように感じた。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「アーティスト分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる