MAN WITH A MISSIONが2作連続でチャート首位に リミックスで堪能するダンスミュージックとしてのマンウィズ

 コロナ禍の影響で、CDショップに立ち寄れない、オンライン注文しても物流が滞りがちな日々。先週のチャート記事で宗像明将さんも指摘されていますが、それでも1週間で1万枚以上、少なくとも数千枚単位のCDが売れ続けているのは、むしろ驚くべきことかもしれません。ミュージシャンのオンラインセッションや無観客ライブなどを楽しみながらも、音楽ファンは「確かに所持すること」の喜びを決して捨てていない。これは作品を作るアーティストにとって、何より希望になる話だと思います。

MAN WITH A MISSION『MAN WITH A “REMIX” MISSION』

 さて、今週のチャート。全体的に数字が低いのは致し方ない話ですが、そのなかで1,7万枚のセールス叩き出したのが首位のMAN WITH A MISSION『MAN WITH A “REMIX” MISSION』。彼ら(というかオオカミたち)が1位を獲得したのはこれが二度目で、4月にリリースした『MAN WITH A “B-SIDE&COVERS” MISSION』(初週2.0万枚)での首位に続き、2作連続の1位だそう。リミックス集やB面集は、通常のオリジナル盤よりも需要の劣るものであり、第一マンウィズはサブスク解禁アーティストです。それでもフィジカルパッケージを求めるファンが2万人近くもいるのだから、これを氷山の一角と考えれば、マンウィズの普及率は推して知るべし、ですね。

 最初こそ“頭はオオカミ、身体は人間、究極の生命体5匹”なるコンセプトを面白がって飛びついた人も多かったと思いますが、結成10年目となる今、我々はあのアーティスト写真にもすっかり慣れてしまいました。慣れるどころか、前作のカバー選曲に和田アキ子の「あの鐘を鳴らすのはあなた」が入っていても、そこまで驚いたりしない。マンウィズ、いろいろやってるなぁ、マンウィズだから何でもやれるなぁ、という感じです。強烈なオオカミの看板がある限り、音楽的にどれだけ冒険をしても「イメージと違う」と言われることがない。これは実は、彼らの最もクレバーかつ有利なところだと思います。

MAN WITH A MISSION「あの鐘を鳴らすのはあなた」

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