さユり、アサヒグループ食品「クリーム玄米ブラン」TVCMソング「ねじこ」が照らす明日への希望ーー“自由”を歌うメッセージ性の変化も

さユり、CMソング「ねじこ」での変化

 さユりの新曲「ねじこ」が4月1日に配信限定リリースされた。

 「ねじこ」は、3月23日よりアサヒグループ食品「クリーム玄米ブラン」TVCMソングとしてオンエアされている楽曲。アニメ『乱歩奇譚 Game of Laplace』(2015年)のエンディングテーマ「ミカヅキ」をはじめ、TVアニメ『僕のヒーローアカデミア』(2019年)のエンディングテーマであり世界デビューも果たした「航海の唄」まで、多くのアニメタイアップ曲を歌ってきたさユりだが、テレビCMソングとしては意外にも2017年『モード学園』CMソングとしてオンエアされていた「十億年」以来となる。

クリーム玄米ブラン CM 「新しい朝」篇 15秒 中川大志

 「ねじこ」を一聴してまず驚いたのは、サビのインパクト。タイトルにある「ねじこ」とは、サビで高らかに歌う〈ねじこぼれた自由を歌え〉の頭の3文字であり、「不器用な足取りでも“根(ね)を張り自(じ)分らしく一歩一歩ひたむきに航(こ)海する主人公の姿」を表している造語でもあるという。

 CMソングとして最も重要なのは、不意にテレビから流れるその短い時間の映像、音楽に受け手の関心が如何に向くか、だ。自転車にまたがった中川大志が商品を掴み取り、勢いよくペダルを漕ぎだすそのフレッシュな姿に、さユりの〈ねじこぼれた自由を歌え〉というフレーズが乗る。説明なしに、この「ねじこ」に込められた思いを瞬時に理解することはできないだろう。しかし、その「引っかかり」こそがCMソングとして存分に機能する部分であり、さユりのソングライターとしての才が遺憾なく発揮されている。

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