HIROOMI TOSAKAが名実ともにトップアーティストへと成長した姿ーーナゴヤドームでのソロステージをレポート

HIROOMI TOSAKA、ドームソロ公演レポ

 HIROOMI TOSAKA(登坂広臣 / 三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE)が、“月”をテーマにして2017年に始動したソロプロジェクトは、2ndアルバム『Who Are You?』を提げた今回のSHOWCASEで、さらに深遠な境地へと辿り着いた。前回のソロアリーナツアー『HIROOMI TOSAKA LIVE TOUR 2018 “FULL MOON”』では、自身のルーツを示すようにリスペクトするアーティストのカバー曲なども織り交ぜて、そのアティテュードを表現していたが、今回は全てがオリジナル楽曲で、パフォーマンス・映像・照明などの演出まで自らプロデュース。“Who Are You?”との意味深なタイトルが示す通り、月の満ち欠けのように変化する多面的な自己像を艶やかに描いてみせた。

 通常、ライブレポートはこれから鑑賞するファンへの配慮として、最終公演後に公開するものだが、リアルサウンドでは登坂広臣本人の希望もあり、2月4日にナゴヤドームにて開催された『LDH PERFECT YEAR 2020 SPECIAL SHOWCASE』より、HIROOMI TOSAKAのパフォーマンスの模様を伝えたい。すでにHIROOMI TOSAKAのライブを鑑賞した方はもちろん、これから鑑賞する方にとっても、その表現への理解が深まる内容になるよう心がける。

 『LDH PERFECT YEAR 2020』の第1期テーマ「IGNITION」の映像が流れ始めると、オーディエンスが腕に付けたフラッグライトがいっせいに輝き出し、まさに“点火”されたように会場から盛大な歓声が巻き起こる。映像に登場したHIROOMI TOSAKAは、謎の施設で目を覚まし、目の前の男から「Who Are You?」と問いかけられるーー前回の『FULL MOON』同様、映像では一つのストーリーが描かれる上に、楽曲「Who Are You?」のミュージックビデオからストーリーも繋がっていた。

 ピンク色の月光に染まる巨大な古城が映し出されると、同じくピンク色のファーコートをまとったHIROOMI TOSAKAがステージに登場する。黒い衣装に身を包んだダンサーたちを従える姿は、一国の王の様にも見えてくる。ゴシックホラーの世界観の中で披露された1曲目は、EDMを基調としたスリリングな新曲「Who Are You?」だ。会場を一気にミステリアスな雰囲気へと誘い、最新型のHIROOMI TOSAKAの姿をこれでもかと見せつける。続く「Nobody Knows」ではブルーの光線がドーム中を舞う中、ハイテンポなダンスビートを乗りこなし、3曲目「NAKED LOVE」ではエロティックな歌詞に合わせてメロウ&スムースな美麗ボーカルを聴かせる。

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