s**t kingzのダンススキルとアイデアを活かしたエンターテインメント “踊る楽しさ”伝えた『メリーオドリマX'mas』
この後も、エンターテインメント性に富んだステージが続く。Oguriの語りによる“ミッドナイト・ストーリーズ”のセクションでは、クリスマスイブの夜を舞台にした物語を演じた。プレゼントを待つ小学生(NOPPO)、母親(shoji)、ペットのワンちゃん(kazuki)、サンタクロース(Oguri)によるコメディタッチのダンスと演技で会場に笑顔が広がっていく。世界最高峰のダンススキルだけではなく、お笑いを交えた芝居ができることも、彼らのライブが支持されている理由だろう。
舞台が転換されると、「Jingle Bell Rock」が聴こえてくる。演奏しているのは何とシッキンのメンバー。Oguriがボーカルとキーボード、shojiがベース、kazukiがドラム、NOPPOがギターを演奏し、会場全体をハッピーなクリスマスムードに包み込む。想像の斜め上をいくサプライズに観客も大きな声援を送った。
ライブの後半戦は、クリスマスメドレー。マライア・キャリー「恋人たちのクリスマス(All I Want for Christmas Is You)」からクリスマスソングで踊りまくり、会場の高揚感を引き上げる。さらにkazuki、Oguri、NOPPOが客席に入り、観客と一緒に揃いの振り付けで一体感を演出。“お客さんにも踊る楽しさを体感してほしい”という気持ちに溢れたステージが続く。
最後のMCではメンバーそれぞれが観客に感謝を伝えた。shojiが「ダンスをはじめたころは、お客さんが2人のときもあって。こんなにたくさんの人が集まってくれたことが本当に嬉しいし、一人一人に踊りを届けたいという気持ちは変わりません」と語ると、会場から大きな拍手が巻き起こった。
最後にエド・シーランの「BLOW(with Chris Stepleton & Bruno Mars)」を爆音で鳴らし、この日、もっとも激しいダンスを見せつけたs**t kingz。2020年9月には新作舞台公演『HELLO ROOMIES!!』(全国7都市)の開催も決定。
新作公演前には、開催地である全国7都市にてトークショーも開催し、ダンスだけでないシッキンを見ることができる。WEBサービス「062(オムツ)」がオープンするなど活動の幅を広げ、世界最高峰のダンスグループとして、さらなる進化を続けるシッキンは2020年も要注目だ。
(文=森朋之/写真=Takanori Tsukiji)