Machico、夢のつぼみが開花した2019年の充実 初の生バンドで臨んだワンマン公演レポ

Machicoが迎えた充実の季節

 2020年は、Machicoに“託して”みたい。そんな想いにさせられる一夜だった。

 12月14日に東京・duo MUSIC EXCHANGEにて開催された『Machico Live 2019「Symphonic Session」』。同ライブは、Machicoが歩んだ2019年の集大成に相応しい内容だった。TVアニメ『ライフル・イズ・ビューティフル』(TOKYO MXほか)で、念願だった自身初の主役キャストに抜擢されると、先輩声優として若手共演者にアドバイスを贈るなど、業界内でのポジションも徐々に変化を見せつつあるMachico。別作品の所属ユニットでは、東京ドームで開催されたアニメ音楽フェスに出演することもあった。Machicoにとって、2019年は“まだ見ぬ景色”を追い求め、充実に充実を重ねた一年だったに違いない。

Machico

 その想いや経験は、この日のライブにも大いに反映されていた。自身初となる生バンドを携えて臨んだ同日のセットリストは、新アルバム『マチビトサガシ』を中心に構成。しかしながら、本編序盤では「STAND UP!」や「コレカラ」など、ファンになじみ深いアニメ主題歌を立て続けに披露。生バンドによって楽曲のロックな側面も押し出しつつ、原曲と同様の爽やかさを兼ね備えながら、会場の空気を思うがままのように掴んでいく。Machico曰く、このブロックは“フェス向け”なアッパーチューン揃いとのことだったが、そんな盛り上がりへの確信を持っていたことからも、今日までの確かな成長を感じることができた。

 そんなMachicoは、この日も自他共に認める“陽キャラ”らしく、序盤から思わず吹き出しそうになるボケを連発。サプライズで染色したグリーンの髪色を「緑毛のプレゼント」、会場いっぱいに集まったファンには「すげー、しめじみたい」などと独特の表現を用いて笑いを誘う。そこから「またあした」をアコースティックアレンジで歌った際には、先程とは別人のようにしっとりとした歌声を響かせながらも、歌唱後すかさず「今日はMachicoのワンマンライブ、ありがとうございました〜」とライブを強制終了させるというひとボケを披露。そんな相変わらずさに会場全体が温かな雰囲気に包まれた。

 続けて『マチビトサガシ』から“かわいい路線”な2曲をピックアップ。歌唱前に「(かわいすぎて)みんな、死ぬかもしれないよ?」と小悪魔風な前振りをした「きっとショコラ」は、キャラクターソングさながらの甘い歌声で歌唱され、“ガチ恋ミディアムロック”ともいえる仕上がりとなっていた。また、八王子Pが制作した「ピンクトルマリン」ではダンサブルなトラックに、オートチューンを使用したのかと思うほどの艶やかな歌声をのせていく。この時間帯は、彼女が『マチビトサガシ』で開拓した感情表現の豊かさを体感するものだった。

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