THE YELLOW MONKEYのライブはなぜ魅力的なのか 現場スタッフが振り返る、再集結から新ドームツアーに至る激動の日々

THE YELLOW MONKEYのライブはなぜ魅力的なのか 現場スタッフが振り返る、再集結から新ドームツアーに至る激動の日々

『30th Anniversary DOME TOUR』への期待

2019年 日本武道館/撮影:MITCH IKEDA

 改めて、12月28日から来年4月にかけて開催されるドームツアーについても、各関係者に何を期待するかを尋ねてみた。

「ドームツアーは言ってみれば第2期THE YELLOW MONKEYの、再集結からのひとつの区切りだと思っているんです。だから、ここからがまた始まりだし、次につなげられるような内容、パフォーマンスにしないとダメだという。腹八分目とかよく言いますけど、次も絶対行こうねと思えるライブにしないとダメなんじゃないかな。そのためにも、ちょっと時間を空けて次のオリジナルアルバムも作るだろうしね。

 内容的には、今までの歴史をちょっとずつ見せるようなセットリストに期待したいですね。『GRATEFUL SPOONFUL』はニューアルバムのツアーだったけど、あんなもんじゃないよっていう。『SICKS』(1997年の6thアルバム)とか『PUNCH DRUNKARD』(1998年の7thアルバム)とか、もう一回あれぐらいのピークを作るようなアルバムを期待したくなるような、先が楽しみになるライブが観たいですね」(倉茂氏)

「吉井はデヴィッド・ボウイが好きじゃないですか。デヴィッド・ボウイはアルバムごとにサウンドもスタイルも違いますけど、THE YELLOW MONKEYもアルバムごとに違うし、それにリンクしてライブも変わっていく。まあ、30周年という大きな節目のライブでもあるし、30曲やるのかどうかわからないですけど(笑)。何を見せてくれるのか楽しみではありますね」(大森氏)

「今回のドームツアーは30周年だからというのはあるかもしれないですけど、すごく丸裸なTHE YELLOW MONKEYが見られるような気がしていて。2017年の東京ドーム公演はいろんな仕掛けや演出的なところで、今までやったことのないものを取り入れていた。そういうドームならではのキラキラ感みたいなものは、あのときはあえて盛り込んだんですけど、本来バンドが持っているキラキラ感とは違うような気がしていて。それは色使いもそうですし、映像のコンテンツにしてもそうですし。前回だと女性モデルをステージに登場させたりして、そういう目にわかる演出的な部分でも今までとは違ったライブでしたしね。そういった意味でも、今度はバンドの核となるものをドームで見せられるのは大きいと思いますし、よりシンプルにすることで、今までとはまたちょっと違った感じになるんじゃないでしょうか。

 また、本当の意味での集大成みたいなライブっていうのも、今までないですからね。アニバーサリーとタイトルで銘打っているのも初めてですし、出し惜しみなく見せられるライブになる気がします。4公演4メニューでやりたいということですけど、まず30周年に何をやるかというときに、逆に1日で収まるメニューが組めないわけですよ。それで、結果として全部バラバラのメニューになるわけですけど……大丈夫ですかね(笑)」(青木氏)

 正直、2001年の初東京ドーム公演は活動休止前ラスト公演ということもあり、ファン心理としては素直に向き合うことができないところもあった。だからこそ、2017年の二度目の東京ドーム公演は2日間かけて、当時の不安定な感情をフラットなものへと引き戻すためのリベンジ公演という意味合いも大きかった。となると、2020年4月4日、5日の2公演は(シーズン2の締めくくりだとしても)“THE YELLOW MONKEYの東京ドーム公演”を初めてフラットに観ることができる貴重な機会と言えるのではないだろうか。

「確かに今回はフラットですよね。だからこそ……フラットなメニューになるんじゃないかな。彼らの良さを全部出せるといいですよね。カッコいい部分もおちゃめな部分もそうですし。ガレージな部分もサイケな部分もグラムな部分も、すべて見せられるライブにできたらなと。そこに向けて今、日々打ち合わせしていますけど、2016年から集まったスタッフにとってその感じも含めて集大成だなと思います。見たことのない景色にしたいですし、唯一無二のドーム公演にしたいですね」(青木氏)

なぜTHE YELLOW MONKEYのライブに惹きつけられるのか?

2019年 日本武道館/撮影:MITCH IKEDA

 さて、ここまで30年近くにわたるTHE YELLOW MONKEYのライブ史を貴重な証言とともに振り返ってきたが、最後に「なぜ我々はTHE YELLOW MONKEYのライブに惹きつけられるのか?」「なぜ結成から30年経った今もなお、THE YELLOW MONKEYのライブは魅力的なのか?」、その理由を各関係者に問いかけてみた。

「今までの会話の中で語ってきたことがすべて。やっぱりライブハウスから中ホール、大ホール、アリーナ、ドームと着実に積み重ねてきた経験が根底にある。お客さんの期待を外してきたライブももちろんあるんだけど、その積み重ねこそすべてを物語っているんじゃないかな」(倉茂氏)

「良くも悪くも“絶対にやらなければならない曲”、例えば一番売れている曲をやらなければならないという決まりごとがないんですよね。有名な曲と売れている曲も違うでしょうし。ただ、ほぼ毎回やっているのが『悲しきASIAN BOY』という、当初全然売れなかったシングルなわけで。一般の人は全然知らないけど、そういう楽曲が必ずといっていいほど演奏されて、お客さんもそういった楽曲を求める。そこがTHE YELLOW MONKEYのライブの良さを物語っている気がしますし、だからこそ4メニューというのも実現できたんだと思います。

 さらに、ライブで一番良いのが新しい曲というのが、バンドにとっては一番いいことなんですよね。それも前回のツアー『GRATEFUL SPOONFUL』で証明できたんじゃないでしょうか。それこそ、今回の新曲『DANDAN』もライブでどんどん育っていくでしょうし、一方で『球根』みたいな曲もあったりする。好き嫌いは皆さんいろいろあるでしょうけど、新旧含めてそれらを全部ライブでできる良さ、そこも大きな武器のような気がします」(青木氏)

「ほかのバンドと特に違いがあるわけではないんですけど、その中でも彼らはロックの基本に忠実な人たち、オールドスクールだと思うんです。とはいえ新しい音楽も聴いているので、アレンジとかに今っぽさもにじみ出ているのかもしれない。基本的に、音楽に対して真面目にやっているのがお客さんにも見えるんだと思うし、そういう認識が根付いているんじゃないでしょうか。

 THE YELLOW MONKEYは嘘がないバンドなんだと思います。歌詞もそうだし演奏もそうだし、言っていることや行動することにも嘘がない。言い換えると、裏切らない。ポンと言っちゃったことで誤解を与えることもあったとは思いますけど、あとになって「ああ、嘘ではなかったんだ」と信じられてる気がします。だから、1年に1回ぐらいでもすごく良いことを言われちゃうと、それで3年はもってしまうところがあるんじゃないですかね(笑)。その間ずっと変なことを言っても「いや、あの一言がすべてなので」と。そういう4人の信念みたいなものを、ちゃんとお客さんに理解してもらえているんじゃないでしょうか」(大森氏)

 果たしてTHE YELLOW MONKEYは12月28日からのドームツアーで、どんな演出で、どんなセットリストで我々を楽しませてくれるのか。2016年の再集結から始まった“THE YELLOW MONKEYシーズン2”の総決算であり、次に控えた“シーズン3”への布石という意味においても、ファンのみならず全ロックファンにとって見逃せない4公演になりそうだ。

(取材・文=西廣智一)

THE YELLOW MONKEY – SELECTION of THE YELLOW MONKEY ダイジェスト映像 (”9999″ 初回生産限定盤収録)

■ドームツアー情報
「THE YELLOW MONKEY 30th Anniversary DOME TOUR」
2019年12月28日(土) ナゴヤドーム OPEN 15:00 / START 17:00
2020年2月11日(火・祝) 京セラドーム大阪 OPEN 15:00 / START 17:00
2020年4月4日(土) 東京ドーム OPEN 16:00 / START 18:00
2020年4月5日(日) 東京ドーム OPEN 15:00 / START 17:00

■チケット詳細
指定席 ¥9,900(税込)
※6歳以上はチケットが必要(但し、6歳未満でも座席が必要な場合はチケット必要)
オフィシャルサイト
DOME TOUR特設サイト

30th Anniversary 指定席 3枚セット ¥9,999(税込) 
※エリアは指定席からランダムとなります。 
※30周年記念設定となり、各公演とも発売枚数は希少となります。 
 
<12月28日(土)ナゴヤドーム>
受付期間: 12月12日(木)10:00〜12月19日(木)23:59 
抽選受付はこちら

<チケットに関するお問合せ>
チケットぴあ
 
<公演に関するお問合せ>
サンデーフォークプロモーション:052-320-9100

<ドームツアー・オフィシャルグッズ先行販売中>
未公開写真を含む、結成当時から30周年を迎える“今”までの様々なシーンを切り取ったアートブック仕様のツアーパンフレットや、メンバープロデュースアイテム、各エリアごとの限定アイテムなど30周年を彩るアニバーサリーツアーグッズの数々をオフィシャルストアにて先行販売中。『ストア限定アイテム』は会場販売はなく、サイト内でしか手に入れることができないアイテムとなっている。今なら、ツアーグッズを5,000円以上お買い上げの方に各エリア限定カラーのショルダービニールバッグをプレゼント中。

THE YELLOW MONKEY OFFICIAL STORE

『30th Anniversary『9999+1』–GRATEFUL SPOONFUL EDITION–』

■リリース情報
『30th Anniversary『9999+1』–GRATEFUL SPOONFUL EDITION–』(読み:サーティース アニバーサリー フォーナインプラスワン -グレイトフル スプーンフル エディション-)
2019年12月4日(水)発売  
¥7,800(税別)

<Disc1収録内容>
M1. ボナペティ-OPENING-
M2. この恋のかけら
M3. 天道虫
M4. Love Homme
M5. Stars (9999 Version)
M6. Breaking The Hide
M7. ロザーナ
M8. Changes Far Away
M9. 砂の塔
M10. Balloon Balloon
M11. Horizon
M12. Titta Titta
M13. ALRIGHT
M14. I don’t know
M15. ボナペティ-ENDING-
M16. ダレカニ-demo-
M17. eien-demo2015-

<Disc2 収録内容>
「THE YELLOW MONKEY SUPER JAPAN TOUR 2019 -GRATEFUL SPOONFUL-」@宮城・セキスイハイムスーパーアリーナ(2019年8月3日)
M1. この恋のかけら
M2. ロザーナ
M3. 熱帯夜
M4. 砂の塔
M5. Breaking The Hide
M6. 聖なる海とサンシャイン
M7. Tactics
M8. 天国旅行
M9. Changes Far Away
M10. JAM
M11. Balloon Balloon
M12. SPARK
M13. Love Homme
M14. 天道虫
M15. バラ色の日々
M16. 悲しきASIAN BOY
M17. Titta Titta
M18. 太陽が燃えている
M19. SUCK OF LIFE
M20. I don’t know

<豪華フォトブックレット>
アリーナツアー全エリアを網羅した完全密着未公開フォト写真集を超越した、全204ページの豪華フォトブックレット
先着購入特典:GRATEFUL SPOONFULオリジナルトランプ
※特典には限りがございます。なくなり次第終了となりますので予めご了承ください。
※一部取扱いのない店舗もございます。特典の有無に関するお問い合わせは直接各店舗へご確認下さい。

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