蒼井翔太、Aqours、水樹奈々、宮野真守、LiSA……アニメシーン盛り上げるアーティストが『FNS歌謡祭』に集結

 2010年代のアニソンシーンで一際輝いたといえるのが、アイドル系アニメ発グループの活躍だろう。とくに『ラブライブ!』シリーズと『アイドルマスター』シリーズの2作品で活躍するグループは、ヒットソングとライブ公演にも恵まれてきた。その潮流にのって今回Aqoursが選ばれたのは不思議ではない。

 彼女らが主役の『ラブライブ!サンシャイン!!』は今年1月に公開となった劇場版アニメでエンディングを迎えた。先輩にあたるμ’sはラストライブ以降にはほとんど活動を止めてしまったわけだが、Aqoursは対照的により活発化してきているように思える。

 今年9月にはシングル曲を発表、全国でファンミーティングを、6月にはメットライフドームで2日間に渡ってライブ公演を行なった。Aqoursはアイドル系アニメ発グループとしてみると群を抜いてメディアなどへの露出が多いグループであるが、今年もテレビにゲスト出演するなど精力的な活動が続いている。スマホゲーム『ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル ALL STARS』がロングランヒットを飛ばしていることからみても、Aqoursの活動が止まることは今のところは無いように見える。

 最後は、アニソンシーンを盛り上げるシンガー・LiSAを紹介しよう。2010年にTVアニメ『Angel Beats!』の劇中バンド・Girls Dead Monsterで歌唱を担当、翌年にソロとしてデビューして以降、『ソードアート・オンライン』シリーズや『Fate』シリーズでヒットソングを数多く生み出してきた。海外でも人気の上記2作品に加え、現在国内外で人気を博しているTVアニメ『鬼滅の刃』ではOPとEDをどちらも担当。そのOP楽曲となった「紅蓮華」は、オリコン週間デジタルシングル(単曲)ランキング上では「平成最後の1位」「令和最初の1位」という名誉あるものとなった。

 こうした影響力をうまくライブ活動に反映させ、日本国内ではアリーナ公演を数多く務め、海外でのライブ公演も何度となく成功してきた彼女は、いま最も求心力を持ったシンガーの一人だといえよう。テレビ番組への出演は年に数度ほどに限られてきたが、今年は『第70回NHK紅白歌合戦』(NHK総合)への初出場が決定。ここ数年来の活躍と勢いを持って目に見える場所に登場するとなると、どのようなパフォーマンスを披露するかは注目すべきだろう。

 今回このような企画が立ち上がった背景には、やはり2010年代の終わりを迎えるにあたり、勢いと実績を重ねてきたアニソンシーンへスポットを当てようとする意図が見えてくる。年明けの1月2日には、同じフジテレビ系列で2次元、2.5次元コンテンツ界隈で人気のアーティストが集まる番組『オダイバ!!超次元音楽祭』が放送されることが決まっている。制作にあたるのは、なんと『FNS歌謡祭』チームだという。企画・演出を担当する浜崎綾氏が、数年に渡って企画実現を模索していたとのことで、こちらも同じくチェックすべきだろう。今回の『FNS歌謡祭』の「アニソンスターが大集結」は、2010年代に一気に花開いたアニソンシーンの盛り上がりを、2020年代へと広げていく好企画。オンエアを楽しみに待ちたい。

■草野虹
福島、いわき、ロックの育ち。『Belong Media』『MEETIA』や音楽ブログなど、様々な音楽サイトに書き手/投稿者として参加、現在はインディーミュージックサイトのindiegrabにインタビュアーとして参画中。
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