嵐は世界中を巻き込み新たな道を開拓し続けるーー新曲「Turning Up」配信リリースなどから考察

 3日の11時30分から行われたグループ初のYouTubeライブ放送内では、これまで20年間に発売された全シングル表題曲64曲のストリーミング配信開始、さらには初のデジタルシングル「Turning Up」の配信リリースも発表された。同日21時に公開された同楽曲のMVでは、ニュース映像風の演出の中で飛行機に乗ったりロサンゼルスを車で疾走したりと、世界中の人達を巻き込みながらパフォーマンスをする5人の姿が描かれている。この演出と楽曲の歌詞には、ライブ放送内で松本が口にしていた「全世界で音楽を楽しんでもらえる環境になるのはジャニーさんの夢でもありました」というジャニーズアイドルとしての覚悟と誇りが反映されているように思える。

ARASHI - Turning Up [Official Music Video]

 CDという音楽媒体の歴史と共にアイドル人生を20年間駆け抜けてきた嵐がこのタイミングで配信リリースを行うことには、これまでCDのみでの楽曲リリースを続けてきたジャニーズにとって大いなる意義があるだろう。ジャニーズで初めて楽曲に本格的にラップを取り入れた時点から“パイオニア”としての覚悟を掲げてきた嵐が、20年の時を経てもなお新たな道を開拓していく姿は、彼らに続くジャニーズの後輩たちにも大きな影響を間違いなく与えることになる。そして、嵐が切り開いた新たな道は、彼ら自身にとっても至上の花道となるに違いない。

 活動休止まで残り約1年。期限があるからこそ歩みを止めることを絶対にしない5人の背中を、これからも追いかけ続けたい。

■五十嵐文章(いがらし ふみあき)
音楽ライター。主に邦楽ロックについて関心が強く、「rockinon. com」「UtaTen」などの音楽情報メディアにレビュー/ライブレポート/コラムなどを掲載。noteにて個人の趣味全開のエッセイなども執筆中。ジャニーズでは嵐が好き。
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