秋山黄色、堂々と走り抜けた初ワンマン『登校の果て』 未発表曲の披露や追加公演発表も

秋山黄色、初ワンマンレポ

 拍手が鳴り止まない会場に、秋山黄色が再度ステージに現れる。3月のスリーマンでは「体力が残ってません」とアンコールをしなかったので今回もなしか? と思いきや、「今日はアンコールやります」とアンコールがついに実現した。「ちなみに何聴きたい?」と客席に聞くも間髪いれず「『猿上がりシティーポップ』やるんで」と宣言。イントロを数小節演奏したところで急に手を止め「みんな今日チケットとるのすごく大変だったらしいね。来年2月28日に追加ワンマンやります。渋谷WWWで。キャパ倍にしました!」と追加公演を発表し、演奏を続行。会場は歓喜にわき、最上級の盛り上がりで幕を閉じた。

 8月のツーマンで秋山黄色は、今までで一番長尺で不安だと語っていた。しかし今回はフロアを一瞬も飽きさせることなく、堂々とワンマンを走り抜けた。ソロアーティストで15曲、人の心を掴み続けるのは並大抵のことではない。そしてさらに驚かされたのは未発表曲がどれも素晴らしかったことだ。秋山黄色らしいメロディや歌詞はそのままに、まだこんな引き出しもあったのかと思わされた。また現サポートメンバーは前回のツーマンでも共に演奏しているが、バンドの一体感が確実に増していた。どこか儚くも力強い秋山黄色の声に、ドラムとベースのパワープレイが重なり、そこに音色にこだわった繊細なギターが加わり、美しく調和していた。

 秋山黄色にはライブの度に最高点を更新し、次はそれを優に超えていく予感がはっきりとある。終演後、追加公演のチケットには大行列が出来ていた。秋山黄色のライブは、来年もより多くの人の心を掴んでいくことだろう。

(写真=鈴木友莉)

■深海アオミ
現役医学生・ライター。文系学部卒。一般企業勤務後、医学部医学科に入学。勉強の傍ら、医学からエンタメまで、幅広く執筆中。音楽・ドラマ・お笑いが日々の癒し。医療で身体を、エンタメで心を癒すお手伝いがしたい。Twitter

<参加ミュージシャン>
Gt. 井手上誠
Ba. 神崎峻
Dr. 片山タカズミ

秋山黄色オフィシャルサイト

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