SMAP『世界に一つだけの花』ロングセラー1位を機に考える、音楽の力と継続することが持つ力

 先日、草なぎ剛と香取慎吾が千葉県の台風被害に対してラジオでエールを送り、千葉のラジオ局・bayfmに多くの物資を置いていった。新しい地図としても、稲垣吾郎を交えて東日本大震災から7年が経過してもなお、心を寄せていることを伝える「3月11日に寄せて」という動画をYouTubeに投稿。また、中居正広も自身がパーソナリティを務めるラジオ『中居正広 ON & ON AIR』(ニッポン放送)で、今も定期的に震災の義援金呼びかけを続け、木村拓哉は昨年、西日本豪雨の被害を受けた広島県呉市の避難所を訪問した。そして、今も心をひとつにするファンたちによっても、義援金の呼びかけやSNSでの励ましのエールが続いている。

 「SMAPの5人だから良かった」と槇原が言うように、この「世界に一つだけの花」が愛され続けているのは、それを歌ったのが他ならぬSMAPだったからに違いない。彼らの歩みは、他のアイドルグループと一線を画していたことはご存知の通り。メンバー一人ひとりの個性が伸ばされてきたのも、それぞれが寛容だったからに違いない。私たちはSMAPを通じて多様な価値観を、そして「世界に一つだけの花」でオンリーワンを貫くことで、ナンバーワンになれることも教わった。

 今は5人が歌う「世界に一つだけの花」を聞くことができないのは心底さみしい。だが、心はひとつ。この曲を胸に共に、希望を持って何度だって立ち上がろう。それが「世界に一つだけの花」の持つ力なのだ。

(文=佐藤結衣)

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